いま、外国人投資家が最も重視する「投資指標」とは?
 近年、投資指標としてROE(自己資本利益率)が注目されている。その理由を『ファンダメンタル投資の教科書』の著者で、公認会計士・税理士の足立武志氏に聞いた。

「外国からの投資を呼び込むために、国ぐるみで各社のROE上昇を後押ししているからです。日本企業は外国企業に比べて長らく株主を軽視した経営をし、その結果、世界的にもROEは低い水準にありました。経営者がそれを見直す動きとなっているとともに、’14 年から『JPX日経インデックス400』に高ROE企業が採用されたことも追い風になりました」

 外国人投資家がROEを重視するのは、リターンの大きさゆえだという。

「ROEが高いということは、企業の収益力の高さを表します。ROEが高く、好業績が続いている銘柄であれば何年も上がり続け、株価が5倍、10倍に上昇することもザラにあります」

 銘柄選びには、次の点に着目したい。

「為替や資源価格の変動を受けにくい内需型の企業で、景気に業績が左右されにくい独自の強みを持つ銘柄です。埼玉を中心に展開する食品スーパーのヤオコーは、20年以上、増収増益を続けています。人口減と言われる昨今、食品スーパーがこんなに業績を上げると思いませんよね。ひと昔前なら、このような銘柄は注目されなかった。しかし株価が数年間で大きく上昇しているのは企業の収益力を正当に評価する投資家が増えてきた表れでもあります」

 小売り・サービス・ITなど、設備を持たない身軽な企業のROEも高くなる傾向にあるという。

「ROEは自社株買いをすることによっても改善しますが、それはその場しのぎの対策。株価が大きく上昇するのは好業績かつ高水準のROEを維持している銘柄です」

【ROEが高い銘柄の例】

・ヤオコー(8279)
ROE:13.5%(’15年3月期)

・クックパッド(2193)
ROE:17.70%(’14年12月期・連結)

・日本M&Aセンター
ROE:32.40%(’15年3月期・連結)