暑いわけでもないのにかく汗を「冷や汗」といいます。冷や汗は重要な会議で急に発言を求められたり、大勢の人の前で話したりといった緊張する場面でかくことが多いですが、特に緊張もしていないのに冷や汗をかくという時は要注意。深刻な体の不調を知らせるSOSのサインかもしれません。

突然の「冷や汗」の原因はなんと◯◯かも!

そう突然の冷や汗の原因は、なんと便秘です!毎日スムーズなお通じがない人にとって便秘の悩みは深刻。しかも便秘がひどくなると腹痛や吐き気だけでなく、冷や汗が出ることもあるのです。その場合は、便秘の中でも腸のねじれやつまりが原因で、便がうまく通らないタイプの便秘が多いのです。人の腸は誰でもねじれがありますが、適度な運動をして刺激を与えれば、腸がねじれていても便を通すことができます。便秘で冷や汗が出たら、運動やお腹のマッサージで便をスムーズに通してあげましょう。それでも治らない場合、痛みと冷や汗がひどい場合などは大腸ガンのような重大な病気の場合もあります。

空腹時の「冷や汗」は低血糖のサインかも知れない

空腹で血糖値が下がり過ぎると集中力がなくなり、空あくびが出やすくなります。低血糖がさらに進むと、吐き気や動悸、冷や汗といった症状が出てしまいます。できるだけ症状が進まないうちに糖分を摂取するようにしましょう。甘いお菓子を少量食べてもいいのですが、お腹が空いているからと言って、バクバク食べてしまうのは禁物です。血糖値の急上昇とインスリンの分泌による急低下を招き、糖尿病などの病気につながってしまいます。

もしかしたら心臓に負担がかかっているのかも!?

心臓は血液を送り出すポンプのような役割を担っている臓器です。この機能が低下すると、倦怠感や息切れが起こるようになります。血流が滞るため血管内の血液が染み出してむくみになり、その水分が冷や汗となってしまうのです。顔面が蒼白になっている時は、心不全の可能性もあります。それ以外にも、狭心症や心筋梗塞といった重大な病気の危険もあるので、すぐに病院に行きましょう。

緊張状態で出るのが“冷や汗”ですが、たかが冷や汗とあなどってはいけません。すぐに冷や汗が引くようならいいのですが、長く続く場合、重大な病気を知らせる体からのSOSかもしれません。他の症状も見ながら適切に対処をしましょう。


writer:岩田かほり