Popular Science:遠く離れたはくちょう座の方向にある恒星が、天文学者たちの間で大きなセンセーションを巻き起こしています。その星「KIC 8462852」の光は大きく、不思議なパターンで変動しています。そのため科学者たちは、巨大で奇妙な形をした何かがKIC 8462852のまわりを回っていて、時折その光を遮っているのではないかと考えています。

それは冷たい彗星の群れかもしれませんし、粉々になった惑星や小惑星の破片かもしれません。あるグループは、それが太陽熱収集装置の集合体といった、宇宙人による巨大な構造物である可能性を探るべきだ、とさえ提言しています。

KIC 8462852のこの奇妙な活動は最初、今はすでに機能を停止している宇宙望遠鏡「ケプラー」によって発見されました。科学者たちは現在、赤外線観測を行う「スピッツァー宇宙望遠鏡」で引き続き観察を行っており、その結果は学術誌『Astrophysical Journal Letters』に発表されることになっています。

スピッツァーのデータは、KIC 8462852のまわりに宇宙人がいるかどうかについて詳しくは教えてくれませんが、ほかの可能性を調べる上では役に立っています。NASAジェット推進研究所(JPL)のプレスリリースでは、次のように説明されています。

もしこの謎の背景に、惑星の衝突、あるいは小惑星同士の衝突があるとすれば、KIC 8462852のまわりには過剰な赤外線が存在するはずだ。適温下にあれば、塵状に砕かれた岩石の破片は、赤外波長で光るだろう。

スピッツァー宇宙望遠鏡がこの「過剰な赤外線」の検出を試みましたが、何も見つかりませんでした。これは、惑星あるいは小惑星の衝突という仮説が正しくないかもしれないことを示唆しています。ただし、注意点があります。ケプラーがこの奇妙な光のパターンをとらえたのは2011年と2013年でした。一方、スピッツァーが観測を行ったのは、2015年です。もしKIC 8462852のまわりを回る物体が非常に長い軌道を持っているとすれば、現在は、スピッツァーが観測できる最適な位置にはいないという可能性もあります。

天体観測と地球外知的生命体探査を行う「アレン・テレスコープ・アレイ(ATA)」も、パラボラアンテナをKIC 8462852に向けて、そのまわりに宇宙人がいることを示す電波信号を受信しようと試みました。結局、ATAが宇宙人の存在を示す証拠を発見することはありませんでしたが、科学者たちは来年、より大型で、より感度の高い望遠鏡を使った再観測を計画しています。

今後は、ほかの望遠鏡も、この不思議な動きを明らかにすべく、KIC 8462852を観測する予定です。


More Evidence 'Alien Megastructure' Star Is Thronged By Comets | Popular Science

Sarah Fecht(訳:阪本博希/ガリレオ)
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