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計算の話だけ先に済ませます!

前半はグチからです。開催中のフィギュアスケートGPファイナルは、男子シングルが歴史的な神試合となったわけですが、世界で一番その試合を待っているであろう日本では何故か半日遅れの録画中継となっております。生中継でこそスポーツの魅力というか、何が起きるかわからないドラマ性が活かされると思う身としては、非常に残念です。

昨晩見た女子のSPも日本時間の土曜早朝に行なわれたもの。そして、女子SPを見てから感想などまとめ始めますと、日曜早朝にはフリーまで終わってしまっているという体たらく。夜の中継までヤフー見ないようにするというのも非常に難しく、結果はダダ漏れです。どうせダダ漏れならちゃんと見たいのに、他局でのスポーツニュース速報は動画の使用を何故か控えており、静止画での結果報告。サッカーの試合中の超速報みたいなことになっています。

いや、そりゃあISUが地域制限をなくして公式に映像を配信しているからいいっちゃいいのですが、やっぱり録画して繰り返し見たいし、何よりもシェアのタイミングが難しい。何が起きるかわからない未来をみんなで見守り、感動をシェアするという楽しみかたをできるはずのコンテンツが、何故か中継局の思惑によって分断されるというのは勿体ない。

商売なので仕方ないとは思いつつも、コンテンツの良さを活かすことが結局は一番大きな商売につながるはずですので、もうちょっと何とかしてもらいたいもの。場内には何故か日本ローカルの競馬の広告とか日本のパチンコの広告とかが貼ってあるくらい、日本から大きなお金が流れているのですから、やり方次第だろうと思うのです。

極端な話、朝5時にフィギュアの生中継見てる人なら、すごい狭いゾーンの広告で狙い撃ちができるわけじゃないですか。雑多な20%が見ているよりも金の回収がしやすいだろうと。みんながインターネットで見るようになる前に何とかしないと、放映権を買ってる意味もないでしょう。試合は早朝にやって、エキシビションをプライムタイムにやるでは何がダメなのかと、神試合のあとだけに強く思う次第です。ていうか、エキシビションは今日の夜に生でできるだろ、と。

ということで、どっちみちこれだけてんこ盛りの試合だと1回では処理できないので、試合の振り返り以外の部分だけ先に済ませていきましょう。

◆フリーの限界得点まで6.31点!SP+フリーの限界得点まで9.01点!

確か1週間前くらいに「前人未踏、空前絶後」とか「どれだけ誇っても差し支えない、史上最高の演技」とか騒いでいた気がするのですが、アレは一体何だったのか。から騒ぎではないか。新世界に突入した羽生結弦氏の演技は、前人未踏ではあったけれども空前絶後ではなかった。何と言うか、日本人が初めてエベレストにのぼったと聞いてインタビューしに行ったら、翌週もエベレストにのぼっていて留守だったみたいな気分。その山、もしかして結構頻繁に登れるヤツです?

↓羽生結弦氏、ハニュウ・ユヅルの歴史的スコアを超えてさらなる高みへ!


しまった…先週騒ぐんじゃなかった…!

ブブカ的なヤツだ…1センチずつ世界記録を更新していくアレだ…!

個人的なやり方なんですが、演技の振り返りをするときは、前回演技の録画と今回演技の録画をふたつのウィンドウで再生し、細かく停止しながら見比べるようにしています。こうすると、ちょっとフリを変えてきたとか、ジャンプの入りのターンを変えてきたんだとか、あとは「ここ失敗だな」というのがわかりやすいのです。

しかし、この2戦の演技に関しては、フリやミスの差はおろか、曲とのタイミングのズレを見つけることも僕の目には困難です。ステップでちょっとエッジの角度が違うとか、スピンで回ってる回数が1回多いとか少ないとか、ジャッジ目線であったり得点に関係のないところにまで目を向けていかないといけないくらい、意図した演技をやり切っている。「ここで笑ってくれた」とか「ライバルとのハグが素敵だった」とか「会場の雰囲気がいい」とか、演技じゃないところで差をつけるしかない。

フィギュアスケートは転倒も多い競技ですので、ネンイチで更新される新プログラムが完璧に演じられる機会は少ないモノ。「全部を一応の成功」でまとめることさえ簡単ではない。しかし、羽生氏の新世界はソレが標準となる。全部成功は当たり前で、ちょっとした出来栄えの差で勝負をつける。ピアノのコンテストみたいな世界観で競われることになるのです。「ミスタッチ=敗退」という世界観で。そのうえで「心を表現する」という出来栄えが問われる。これは新世界と言わずして何と言うのか。

↓NHK杯以上の黄金の光を放つプロトコル!何が違うって?GOEの欄の「1」の数が「17⇒5」に減ったよ!


一般人にはわからんところで微妙に改善されてるwwww

「美しい体操」ならぬ「美しいフィギュア」wwww

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感想(3件)



えー、ここまでくると流れでもあるので「限界得点」が気になってきます。基本的な話はひとつ前の記事でやりましたので、割愛しますが、技の構成的にはすでに羽生氏は現時点の上限に達しています。フリーで行なう13個の要素において、明らかなヌケや苦手部分は基本的にありません。

まずジャンプについては4回転2種合計3回を投入し、さらにトリプルアクセルを2回、3回転は全種を跳んでいます。4回転サルコウを2本にするとか、演技後半に全部跳ぶとか、4回転ループもできるよね、という限界突破は可能ではありますが、それを言い出すと「5回転跳べばもっと点が取れるはず」などとキリがなくなるので「一応打ち止め」とします。明らかな欠落という意味での「ルッツがない」とかの話はありません。

つづいてスピン。フリーでは3つまでスピンを入れられます。ただし、同じようなものを何回もやっていいわけではなく、性質をバラけさせることが必要です。羽生氏はスピンの中で基礎点が一番高い「足換えアリ、基本3姿勢を含むコンビネーション」を2回入れるために、ひとつはフライングアリ、ひとつはフライングナシで入れてきています。そして残ったスピンでは「フライングアリ、足換えアリのシットスピン」を入れています。ここをシットではなくキャメルにすれば0.2点基礎点が上がる余地はありますが、現時点でもファイナルに残った選手の中でスピンの基礎点は「最多」です。

ステップやコレオグラフィックシークエンスは種別があるわけではありませんので、差が生まれるのは獲得レベルによるものだけ。つまり、そもそもの設計図の時点で、羽生氏を上回るには中国のボーヤンが実施したような「4回転ルッツ跳びますね」「4回転4回跳びますね」という鬼構成が必要になるのです。そうしなければ「ノーミスの羽生」を上回る可能性は出てこない。それだけの高い演技構成を、完璧な実施で決めてくるからスゴいのです。採点競技にありがちな「贔屓」とか「難しいことにチャレンジしないのに勝っている」とか「得意技だけで稼ぐ」という話ではなく、高い難度の設計図と完璧な実施が両立しているところに、羽生新世界の凄味があるのです。一言でいえば「ぶっちぎり」ということです。

↓その新世界で羽生氏が羽生氏を超えることはできるのか、あと何点超えられるのか、計算していくぞ!
●4S【GOE満点】
・3評価が8つ、2評価が1つ⇒最高最低をカットして「3」が7つ
・3評価は3.00もらえるので、3.00×7÷7=3.00点が最終結果

●4T【GOE満点】
・3評価が8つ、2評価が1つ⇒最高最低をカットして「3」が7つ
・3評価は3.00もらえるので、3.00×7÷7=3.00点が最終結果

●3F【あと0.20点取れる】
・3評価が6つ、2評価が3つ⇒最高最低をカットして「3」が5つ、「2」が2つ
・3評価は2.10もらえるので、2.10×5=10.50
・2評価は1.40もらえるので、1.40×2=2.80
・合計の13.30を7で割って平均値を出して1.90が最終結果となる
・オール3評価なら2.10点

●FCCoSp3p4【あと0.36点取れる】
・3評価が3つ、2評価が5つ、1評価が1つ⇒最高最低をカットして「3」が2つ、「2」が5つ
・3評価は1.50もらえるので、1.50×2=3.00
・2評価は1.00もらえるので、1.00×5=5.00
・合計の8.00を7で割って平均値を出して1.1428571…
・小数点以下第3位を四捨五入して1.14点が最終結果となる
・オール3評価なら1.50点

●StSq3【あと0.14点取れる/ただしレベル4ならあと0.74点取れる】
・3評価が6つ、2評価が3つ⇒最高最低をカットして「3」が5つ、「2」が2つ
・3評価は1.50もらえるので、1.50×5=7.50
・2評価は1.00もらえるので、1.00×2=2.00
・合計の9.50を7で割って平均値を出して1.3571428…
・小数点以下第3位を四捨五入して1.36点が最終結果となる
・もしステップ自体のレベルが4なら、3評価は2.10点をもらえるので、オール3評価なら2.10点

●4T+3T【あと1点取れる】
・3評価が2つ、2評価が5つ、1評価が2つ⇒最高最低をカットして「3」が1つ、「2」が5つ、「1」が1つ
・3評価は3.00もらえるので、3.00×1=3.00
・2評価は2.00もらえるので、2.00×5=10.00
・1評価は1.00もらえるので、1.00×1=1.00
・合計の14.00を7で割って平均値を出して2.00点が最終結果となる
・オール3評価なら3.00点

●3A+2T【GOE満点】
・3評価が8つ、2評価が1つ⇒最高最低をカットして「3」が7つ
・3評価は3.00もらえるので、3.00×7=3.00
・3評価は3.00もらえるので、3.00×7÷7=3.00点が最終結果

●3A+1Lo+3S【あと0.57点取れる】
・3評価が4つ、2評価が5つ、1評価が2つ⇒最高最低をカットして「3」が3つ、「2」が4つ
・3評価は3A基準で3.00もらえるので、3.00×3=9.00
・2評価は3A基準で2.00もらえるので、2.00×4=8.00
・合計の17.00を7で割って平均値を出して2.4285714…
・小数点以下第3位を四捨五入して2.43点が最終結果となる
・オール3評価なら3.00点

●3Lo【あと0.60点取れる】
・3評価が3つ、2評価が4つ、1評価が2つ⇒最高最低をカットして「3」が2つ、「2」が4つ、「1」が1つ
・3評価は2.10もらえるので、2.10×2=4.20
・2評価は1.40もらえるので、1.40×4=5.60
・1評価は0.70もらえるので、0.70×1=0.70
・合計の10.50を7で割って平均値を出して1.50点が最終結果となる
・オール3評価なら2.10点

●3Lz【あと0.30点取れる】
・3評価が5つ、2評価が4つ⇒最高最低をカットして「3」が4つ、「2」が3つ
・3評価は2.10もらえるので、2.10×4=8.40
・2評価は1.40もらえるので、1.40×3=4.20
・合計の12.60を7で割って平均値を出して1.80点が最終結果となる
・オール3評価なら2.10点

●FCSSp4【あと0.29点取れる】

・3評価が4つ、2評価が5つ⇒最高最低をカットして「3」が3つ、「2」が4つ
・3評価は1.50もらえるので、1.50×3=4.50
・2評価は1.00もらえるので、1.00×4=4.00
・合計の8.50を7で割って平均値を出して1.2142857…
・小数点以下第3位を四捨五入して1.21点が最終結果となる
・オール3評価なら1.50点

●ChSq1【GOE満点】
・3評価が9つ⇒最高最低をカットして「3」が7つ
・3評価は2.10もらえるので、2.10×7÷7=2.10点が最終結果

●CCoSp3p4【あと0.21点取れる】
・3評価が5つ、2評価が4つ⇒最高最低をカットして「3」が4つ、「2」が3つ
・3評価は1.50もらえるので、1.50×4=6.00
・2評価は1.00もらえるので、1.00×3=3.000
・合計の10.50を7で割って平均値を出して1.2857142…
・小数点以下第3位を四捨五入して1.29点が最終結果となる
・オール3評価なら1.50点

⇒GOEであと4.27点取れる
※ステップがレベル4ならさらに基礎点で0.60点追加

オール3評価でも加点コレしか残ってないのか…!

あのNHK杯から全部の要素でGOEを現状維持or上昇させているって、どんだけやねん!

もういっそ「4」とか「5」の評価作ってくれたほうがラクかもしれんな…!

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演技構成点については、10.00満点5要素の合計×2倍で98.56点を羽生氏は獲得。満点なら100点となるところですので、あと1.44点上積みの可能性があります。ここから導き出されるこのプログラム「SEIMEI」の限界得点は225.79点。SPの限界得点が113.65点なので、合計が339.44点。今回獲得した合計点が330.43点。「そうか、ここから先どんなに頑張っても340点台には突入できないんだ!」ってことか!って違うか!

限界得点まで取ったとしても、330点台に突入できる構成をしているのは羽生氏と中国のボーヤンだけ。世界王者のハビエル・アンドウ・フェルナンデスが限界得点を取ったとしても330点には乗りませんので、今回の羽生氏のスコアを出されては「理論上もノーチャンス」だったわけです。「絶対に」届かないスコア。机上の空論すらねじ伏せる圧倒的なチカラの証明。何かもうムチャクチャですね…!そりゃアンドウさんもひれ伏すわけだ!

↓強大な悪鬼に立ち向かう陰陽師っていうか、自分が世界を支配しにきたラスボスみたいじゃないか!

女子の優勝スコアみたいな得点出てきたwww

誰も追っかけられないわこんなんwww


↓ラスボスを除いた人間界トップのみなさん、楽しそうです!


お疲れ様でした!

あの魔神がいなければ熾烈な激戦だったんですけど、何か、逆に、すいません!

この圧倒的な勝利で羽生氏はあからさまに上機嫌。本人的にも大変気持ちがよかったのでしょう。試合後の各種インタビューではジョークまで飛び出す余裕ぶり。「どこからそんなに自信が出てくるのですか」みたいなことを聞かれれば、「自信なんかないですよ。どうやって自信をつけたらいいか、コチラのアドレスまでお知らせください」というスケーティングギャグを披露したうえで、共同会見では「ステップがレベル3だったですし、あと英語も改善しないといけないですね!」というセカンドスケーティングギャグをつけるコンビネーション。ジャッジ・フモフモ的にもギャグスケーティング技術で「10.00」のPCS高評価です!

↓スケーティングギャグ:「コチラのアドレスまでお知らせください!」(4分過ぎから)



ギャグスケーティング技術:10.00(よく滑る)
ギャグと真面目のつなぎ:10.00(唐突すぎてビックリ)
ギャグパフォーマンス:9.75(やや照れが見える)
ギャグの振り付け:9.75(画面下部はもうちょっと下)
ギャグの解釈:9.50(アドレスは通常教えないものなので、公式サイトURLなどを示すほうが適切)

アドレスがリアルに表示されたらメールが殺到するな!

スマホが自分のバイブでぶっ壊れるかもしれんね!

いつも心にクールギャグを

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実際何がどうなってこうなったのかは夜の放送をご覧いただくとして、ひとつだけ言えることは「やる前から勝つだろうという予測のもと、実際やってみたら予想以上に圧勝だった」という予定調和の圧勝劇だったということ。水戸黄門が最後に絶対勝って高笑いしているレベルで、理論上も現実も勝ってしまう。響く魔神の高笑い、カッカッカッカッ。羽生氏が未来のスケーターを目指す子どもたちに向かって「夢を諦めないで」と語りかける言葉すら、「いや、今、あんた見て諦めました」という絶望すら生まれそうなほど。

ここまでくるとひとつやふたつのミスでは足りません。もしかしたら靴紐が切れても勝ってしまうかもしれないくらいにまで、ラスボス感は増してきました。新世代の台頭、打倒羽生氏への人間界の団結が求められそうですね。何せこのラスボス、「相手が強いほど強くなる」タイプですからね。最終形態への進化をうながす意味でも、人間界の奮起、期待したいものですね。

人間よ!340点取れば勝てるぞ!魔神の上限は今んとこ339.44点だから!