ドラッグストアや薬局で見かける馬油。現在ではスキンケアに使っている人がほとんどだと思いますが、古くはやけどや切り傷を治すために利用されていました。乾燥肌や敏感肌で悩んでいる人にも、赤ちゃんにも使える「肌の救世主! 馬油」。最近は馬油でケアをするとまつ毛が伸びるなんて情報も!馬油に含まれるαリノレン酸のはたらきを中心に、そのパワーの秘密を調べてみました。

馬油には中国4000年の歴史が?!

馬油とは馬の腹やたてがみの脂肪を煮て、不純物を取り除いた天然油のことです。馬油の歴史は約4000年前にも遡るといわれ、古くから中国で用いられていました。5〜6世紀の中国の医師である陶弘景の「名医別録」にもすでに馬油の記載があります。日本には約400年前に中国の高僧が九州に馬油の効能を伝えたといわれます。

馬とヒトの脂肪は似ているらしい

ヒトの皮脂と馬油に含まれる脂肪酸の構成比はとても似ているそう。そのため私たちの肌になじみやすく保湿効果も高いため、スキンケア商品として古くから用いられているのです。脂肪酸には動物脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸と植物脂肪に多く含まれる不飽和脂肪酸があります。意外なことに馬油には不飽和脂肪酸のほうが多く含まれ、全体の60%を占めています。残りの40%が飽和脂肪酸です。この構成比がヒトに近いのだそう。

αリノレン酸は肌の救世主?!

馬油は天然油なので赤ちゃんが使っても安全です。間違って口にしてもほとんど害はないとされています。肌にすっとなじみべたつかないので使い心地よく、少量でものびやすくコストパも抜群。馬はαリノレン酸が豊富な牧草を食べるため、馬油にもαリノレン酸が豊富に含まれています。
この成分は、殺菌・消炎・保湿作用をもつだけでなく、肌のターンオーバーを促し、シワやたるみなどの肌トラブルを緩和します。シミができた部分にすりこむと薄くなるといわれますし、ニキビ肌、乾燥肌、敏感肌、日焼け後の肌にも効果的。ただし、αリノレン酸は、熱、紫外線、化学物質に弱く酸化しやすい物質です。直射日光や湿度を避けて密閉した容器に入れたり、冷蔵庫に入れたりして保管する必要があります。この時期おすすめの使い方は入浴前や水仕事の前に肌につけること。水による肌の乾燥が緩和されますよ。


writer:松尾真佐代