Doctors Me(ドクターズミー)- 退職や配偶者の死で発症することがある? 老人性うつ病って?

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子供でも大人でも、うつ病にかかることはありますが、特に今、問題になっているうつ病に、お年寄りのうつ病、いわゆる「老人性うつ病」があります。

今回はこの老人性うつ病についてお話ししたいと思います。

認知症かと思ったら…老人性うつだった!?

皆さんは、身近なおじいちゃん、おばあちゃんが急に元気がなくなったり、物忘れが増えたり、一日中何をするでもなく過ごすようになると、どのように思いますか? まず、多くのかたの頭に浮かぶのは「認知症」ではないでしょうか。

本人も最近まで簡単にできていたことができなくなったり、ミスが続くようになるとすっかり自信をなくし「年をとって何もできなくなった…」と思いこむことがあります。もちろん、実際に認知症であるケースも多くありますが、こういった症状の裏に隠れている病気に「老人性うつ病」があります。

なぜ老人性うつになるの? どんな症状なの?

老人性うつ病が発症するきっかけとなる出来事は数多くあります。例えば、退職や配偶者の死、病気にかかることや経済的な不安など。そして、社会的に孤立した生活になりやすい高齢者の異変は、周りに気づかれるのが遅れることがあります。

老人性うつ病の症状の特徴の一つに、身体症状の訴えがあげられます。やはり高齢者のかたは、若いころに比べると、身体が思い通りに動きにくくなります。ただでさえ調子が良くないところにうつ病にかかると、身体のだるさ、微熱、節々の痛み、めまい、頭痛や身体の各部のしびれ、食欲の低下などを訴え、それに固執してしまう傾向があります。

引きこもりになる人もいれば、周囲に身体の不調を何度も訴え、焦りが強くなる人もいます。こういった症状を毎日見ている家族のかたはうつ病を疑わず「年をとって元気がなくなった」「愚痴ばかり言うようになった」「発言がくどくなってしまった」と誤解しがちですが、実は老人性うつ病のためにそうなってしまっている例が数多くあるのです。

認知症との見分けかたは?

老人性うつ病の、認知症や老化との見分け方はいくつかあります。

1. 急な変化
比較的、症状の出現や変化が急激である。

2. 自信のなさ
本人は気にしていても物忘れはそれほど目立たず、むしろ自信のなさが目立つ。

3. 短期記憶の阻害
自分の名前や住所、親しい人の顔などを忘れることは極めて少ない。集中力が散漫になっているために、つい最近食べた物やさっき発言したばかりの言葉となど、短期記憶が阻害されることが多い。

医師からのアドバイス

身近なかた、あるいはご自身が「もしかしたら老人性うつ病かな?」と思ったら、まずは休養、それから薬による治療をきちんと行うことが大切です。

うつ病は治る病気ですから、疑わしいと思ったら早めに精神科の専門医で受診し、適切な治療を始めましょう。

(監修:Doctors Me 医師)