ミランのシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長は11日、ミラネッロの練習場を訪問した。娘のバルバラ・ベルルスコーニ代表取締役もビジネス面での仕事で帯同し、次のように述べている。

「チームを支えるために来たのよ。またチャンピオンズリーグ(CL)や欧州の舞台から外れるわけにはいかない。チームをつくるには忍耐が必要で、時間がかかる。でも、私はいずれにしても楽観しているわ。素晴らしい雰囲気があるし、大きなモチベーションで献身的に努力している。もちろん、結果が良くないときは悲しいけど、我々は自信を持っているわ」

バルバラ代表取締役といえば、スタジアムについての質問は避けられない。

「私にとっては大きな失望だった。2年、このプロジェクトの仕事をしてきたのよ。実現できれば大きなターニングポイントとなるはずだった。夢だったのよ。私は急ぎ過ぎたのかもしれない。いろいろな理由から、我々は戦略を変えることにした。今は我々の愛する古き良きサン・シーロにいる。ミラノの街の歴史的建造物ね。この施設を良くすることはできる。でも、一定の投資額が必要ね」

「新しくスタジアムをつくるよりも、既存のスタジアムを改修する方が難しい。我々は今、1試合平均で3万1000人の観客動員だけど、今後4年でそれを4万人にしたい。でも、それを実現するには、一定の仕事が必要となる。たくさんの仕事がね」

「新スタジアム建設のアイディアは凍結? いいえ。でも、万博エリアでないことは確かね。残念ながら、我々には例えばスペインのような観客がいない。6万、8万の観客動員を考えることはできないのよ。でも、毎日スタジアムが埋まるようなマルチなスタジアムが必要よ」

スポーツの世界における権力や決定権のバランスにも言及した。

「この15年のレーガでの政治には賛成していない。我々のスポーツのポテンシャルを高める選択をしていないと思う。残念だけど、サッカーとスポーツは政治の中心と考えられていない。でも、社会生活においてもスポーツは非常に重要なのよ」