週1回が普遍的に適切な「頻度」?  bee/PIXTA(ピクスタ)

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 セックスは人類にとって永遠のテーマ。そのセックスの頻度と幸福度(セックスの満足度とは別)の相関関係についての調査解析論文が米国で発表された。

 調査解析は、カナダ・トロント大学ミシサガ校のAmy Muise氏らによって行われたもので、専門論文誌『Social Psychological and Personality Science』(11月18日号)に掲載された。

 研究は、セックスの頻度と幸福度について総合的に解析。その基になったデータは、1989〜2012年に1年おきに米国で実施された2万5000人超(18〜89歳)を対象とした調査など、計3万人以上を対象とした3件の研究だ。

 今回の解析によれば、セックスの回数が多くなるにつれて幸福度も上昇したが、「週1回」を超えると、幸福度の高まりは横ばいとなった。週1回以上でも悪いわけではないが、幸福度の上昇には関連しなかったのだ。

「週1ペース」で維持される「幸福度」?

 このセックスと幸福度との関連性は、性別、年齢、カップルの関係の長さによって、結果に差は生じなかった。意外なことだが、老若男女に普遍的に適切な「頻度」ともいえそうだ。

 逆にいえば「週1回」を超える必要はないが、最低「週1回」の頻度を守ることによって、幸福度は維持されるという見方もできる。同論文は、セックスの頻度と幸福度の因果関係を証明するよう組み立てられたものではないため、「証明」されたというものではない。

 だが、研究を主導したMuise氏は、「平均的なカップルが親密な関係を維持し、積極的な性生活があると思える頻度が『週1回』なのではないか」とコメント。「週1回」という頻度に有意性があることを示唆している。

日本人は世界最下位、「週1回」に満たず

 セックスの頻度に関する調査といえば、英国の大手コンドームメーカーDurex社の調査が有名だ。世界各国のセックスの頻度をオンラインで調査・発表したもので、それによれば、日本人は年間45回、なんと調査41カ国中最下位という「セックスレス」ぶりを示している(2005年の調査)。

 年間45回といえば、週1回に満たない。先の「セックスの頻度と幸福度」調査研究から見ても、「最低限維持したい頻度」に届いていないことになる。40位のシンガポールでさえ73回なので、日本の45回というのは、世界から見るとダントツに低い。

 ちなみに上位を見てみると、1位ギリシャが138回、2位クロアチアが134回、3位セルビア・モンテネグロ(当時)128回。日本の3倍近い数字が並ぶ。

リンクする「少子化」「出生率」「セックスの頻度」?

 少子高齢化が社会問題化しつつあり、出生率の低下も懸案となっている日本。セックスの頻度、少子化、出生率の低さは互いにリンクしている気がしないでもない。

 厚生労働省の調査によれば、1人の女性が生涯に産むだろうと見込まれる子どもの数「合計特殊出生率」は1.42(2014年調査)。将来の人口を維持できる水準は2.07とされている。

 将来の税収など大きな問題が生じる可能性のある少子化に対し、政府は出生率の上昇に向けた施策を打ち出し、過去10年近くにわたって各内閣が少子化担当大臣を任命して取り組んできた。

 育児休暇制度といった法律面からの支援、出産・育児を支援する各種給付金制度など生活面での支援なども拡充してきている。ところが、直接出生率のV字回復までは進んでいない。

 安倍政権は「新・三本の矢」を放ち、「一億総活躍社会」の実現を掲げた。人口1億人を堅持する具体策のひとつは、「希望出生率1.8」の達成だ。派手なキャッチフレーズがむなしく踊る「一億総活躍社会」にも、ぜひ「幸福度」という評価の尺度を加えていただきたい。
(文=編集部)