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SAP ジャパンは12月10日、インメモリプラットフォームの最新版「SAP HANA SPS11」の提供を開始した。HANAのバージョンアップは5年ぶりとなる。今回、可用性と耐障害性が拡張されているほか、オープンソース技術をサポートするなどアプリケーション開発において機能拡張が行われている。

バイスプレジデント プラットフォーム事業本部長の鈴木正敏氏は、SPS11をリリースした背景について、「最近、ビジネスの新たなあり方としてデジタルビジネスが注目を集めている。デジタルビジネスにおいては、顧客、サプライヤー、従業員との関係性が変わり、ビッグデータとIoTの活用により、業務プロセスの刷新が迫られる。顧客には、SAP製品を中心に据えてデジタルビジネスを進めてもらいたい。HANAはデジタルビジネスのためのSAPフレームワークの一部となる」と説明した。

さらに、「これまで、HANAはERPをコアとしてきたが、顧客がイノベーティブなアプリケーションを構築する基盤として提供したい」とした。

SPS11の詳細については、プラットフォーム事業本部 エバンジェリストの松舘学氏が説明を行った。SPS11では、「ITのシンプル化」「インサイトの獲得」「イノベーションの実現」をテーマに、機能拡張が行われているという。

ITのシンプル化に関する機能拡張としては、「可用性/耐障害性の向上」「」「ハードウェアサポートの拡張」などがある。例えば、新たなホットスタンバイ機能を利用することで、プライマリデータベースから継続ログリプレイによってデータが同期されているスタンバイデータベースへ瞬時に切り替えることができる。

ハードウェアについては、IBM Power Systemのサポートが拡張された。また、非本番用途ではあるが、仮想環境としてしてVMware vShepre 6.0、KVMがサポートされた。

インサイトの獲得については、階層によるデータストレージ管理を実現し、データマートからデータレイクまでの多様な目的のデータウェアハウスの用件に対応できるようになった。「HANAのデータはインメモリに置いておき、HadoopのデータはディスクベースのストレージであるDynamic Tieringに置いておくといった運用が可能になった。Dynamic TieringのエンジンはサイベースのIQなので、それなりのスピードが出せる」と松舘氏。

イノベーションの実現するための機能拡張としては、「アプリケーション開発の短縮化とデプロイメントのスケール化」「スマートデータストリーミングの機械学習への対応」「地理空間情報など新たなデータへの対応」などがある。

松舘氏は「今回、Cloud Foundryを全面採用し、JavaScriptとしてnode.jsに対応したほか、オープンソースのコード管理ツールであるGit、GitHub、Mavenにも対応した」と説明。また、Webサーバのアーキテクチャが一新されており、既存のアプリケーション・サーバをHANA上に移行することが容易になったほか、アプリケーション・サーバをHANAの外に出すなど、拡張性が向上した。HANAをスクラッチシステムの開発プラットフォームにしたい」と説明した。

そのほか、SPS11では70を超える予測解析アルゴリズムを提供しており、リアルタイム予測が可能となっている。