「被写界深度拡大カメラ」(左)と従来カメラ(右)との比較画像。手前にピントを合わせているが、「被写界深度拡大カメラ」では奥までしっかりとピントが合っていた(撮影:防犯システム取材班)

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 リコーインダストリアルソリューションズは、パシフィコ横浜で開催されていた「国際画像機器展2015」にて、フォーカス調整が不要な「被写界深度拡大カメラ」などのデモ展示を行った。

 同製品は、産業用カメラという位置付けで、製造・物流ラインにおいて、傷や仕上がりの検査用途などを想定している。

 「被写界深度」とは、いわゆるカメラのピントが合っている範囲のことを指し、例えば手前にピントを合わせて撮影した場合、被写界深度が浅いと、奥の方はピントがぼやけたような画像になる。逆に被写界深度を深くした場合は、手前にピントを合わせたとしても、奥までぼやけることなく撮影することができる。

 ただ、被写界深度をカメラ側の設定で深くしたい場合は、F値を絞り込むため、シャッタースピードを遅くする必要が出てくる。検査用途の産業用カメラでは、ベルトコンベアなどに乗った動く被写体を撮るため、シャッタースピードが遅いと被写体がブレてしまうという課題があった。

 そうした課題を解決するために生まれたのが「被写界深度拡大カメラ」。同社独自のアルゴリズムを搭載することで、シャッタースピードを落とすことなく、被写界深度を拡げることを実現した。

 詳細な仕組みに関しては、企業秘密ということで知ることができなかったが、同社独自の光学設計と画像処理技術を融合させることで、従来カメラと比べて約3〜5倍の被写界深度になっているという。

 会場では、従来のカメラと同製品を使った比較映像が公開されていたが、違いは明白。被写体はQRコードを貼り付けた木材だったが、同製品では手前から奥までしっかりとQRコードが視認できていた。

 これまで同製品のシリーズは、200万画素(EV-G200C1、EV-G200B1)と30万画素(EV-G030B1)のカメラと、3種類のレンズがラインナップされていたが、今回は、新製品である500万画素の「EV-L500C1」と焦点距離が異なる(25mm、50mm、75mm)専用レンズ3本が展示されていた。

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