「俺たちの国芳 わたしの国貞」歌川一門2トップの展覧会開催、ボストン美術館から170件の浮世絵が来日

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展覧会「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」が、Bunkamuraザ・ミュージアムにて、2016年3月19日(土)から6月5日(日)まで開催される。また、6月18日(土)から8月28日(日)の期間は、神戸市立博物館に巡回。

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本展では、歌川一門でしのぎを削った兄弟弟子の国芳と国貞の作品170件、約350枚が出展される。1876年のボストン美術館開館以来初の大規模な国芳・国貞展となり、世界有数の浮世絵コレクションを誇る本美術館の所蔵品から厳選された。これらの作品は一度貸し出されると5年間は公開されなくなるため、見逃せない貴重な機会だ。

さらに身近な感覚をもって理解するために、当時の最大の娯楽のひとつであった歌舞伎の演目になぞらえて各章のタイトルを構成。一幕目の一「髑髏彫物伊達男[スカル&タトゥー・クールガイ]」や、二幕目の六「今様江戸女子姿[エドガールズ・コレクション]」のような現代的でポップなルビをふっている。現代で言うところの、コンサートでお気に入りのアイドルに熱狂するように、最新の流行に身を包む雑誌のモデルに憧れるように、江戸のポップカルチャーであった浮世絵を鑑賞してはいかがだろうか。

国芳の作品は、義理・人情を優先する当時の男性達の理想の男の姿を見せてくれる。展覧会名である「俺たちの国芳」にはそのような意味が込められている。一方、国貞の作品は江戸文化の歌舞伎を取り上げたものが中心であり、「わたしの国貞」からは歌舞伎に登場する男女に憧れる女性たちの目線が思い浮かぶ。

また、浮世絵師たちの工夫・趣向「色彩表現」においても多様な作品を見ることができる。本展では特異な「藍摺」と呼ばれる作品を展示。「藍摺」とは、当時西洋から輸入された化学顔料「ベロ藍」の濃淡と、ほんの少しの紅などで表された作品だ。江戸の人々を魅了した鮮やかな青の世界を感じることができる。

【開催概要】
ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞

■東京展
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1
会期:2016年3月19日(土)〜6月5日(日) ※会期中無休
開催時間:10:00〜19:00
※入館は18:30まで
※毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
入館料:一般 1,500(1,300)円、高校・大学生 1,000(800)円、小学・中学生 700(500)円
※かっこ内は前売り券、団体での価格
※団体は20名以上。電話での予約。
TEL:Bunkamura 03-3477-9413
※学生券の場合は、学生証の提示が必要。
※障害者手帳の提示で割引料金あり。
前売券販売期間:2016年1月19日(火)〜3月18日(金)
※2016年3月19日(土)以降は、当日券の販売
問い合わせ先:03-5777-8600(ハローダイヤル)

■神戸展
会場:神戸市立博物館
住所:兵庫県神戸市中央区京町24番地
会期:6月18日(土)〜8月28日(日)
休館日:月曜、7月19日(火) ※ただし、7月18日(月・祝)は開館
開館時間:9:30〜17:30
※毎週土曜日は19時まで開館
※入館は閉館の30分前まで
入館料:一般 1,500(1,300)円、高校・大学生 1,100(900)円、小学・中学生 600(450)円
※かっこ内は前売り券、団体(20名以上)での価格
※学生券の場合は、学生証を持参。
※小学生未満は無料。
※65歳以上で「神戸市すこやかカード(老人福祉手帳)」持参すると当日一般料金が半額。
※障害者手帳の提示で割引料金あり。
※神戸市および隣接6市1町、淡路3市、鳴門市、徳島市、篠山市の小中学生は「のびのびパスポート」提示により無料。
前売券販売期間:2016年4月18日(月)〜6月17日(金)
問い合わせ先:078-391-0035(神戸市立博物館)

Photogragh ©2015 Museum of Fine Arts, Boston