「KB-BOX」について語ってくれたHACK JAPAN ホールディングスの保坂東吾代表取締役。警備会社、ITベンチャー企業を経て2013年に山梨県に甲府市に同社を設立した(撮影:防犯システム取材班)

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 日々登場しているさまざまな防犯&セキュリティ関連の製品から特に気になった新製品に着目し、機能や特徴、開発経緯やビジネスモデルなどを関係者にインタビューするのが本コーナー。今回は、先だって行われた「危機管理産業展2015」でひときわ注目を集めていた警備ロボット「KB-BOX」を手がけるHACK JAPAN ホールディングスの代表取締役である保坂東吾氏に話を伺った。

●目と口と耳の機能を備えた警備ロボット

 一般的に“ロボット”というと、いわゆる人型のものをイメージするが、「KB-BOX」はそうした典型的なロボットのイメージとは異なる。約120cmの高さの長方形のボックス型で、特定の場所に固定設置して使うという運用方法なのだ。

 では、なぜ“ロボット”というのか? その質問をぶつけると保坂氏は次のように語った。

「そもそも「ロボット政策研究会中間報告書」でまとめられた“ロボット”の定義によれば、『清掃、警備、福祉、生活支援、アミューズメント等多様な用途に関し、サービス事業や家庭等の場において、人間と共存しつつサービスを提供する“サービスロボット”として、定義することとした』となっています。それを踏まえて『KB-BOX』に当てはめると、人間の目と耳と口に代わる機能を有しています。目がネットワークカメラ、耳がマイク、そして口がスピーカーです」

 ここで改めて「KB-BOX」ができることをまとめると、ネットワークカメラを使った遠隔地からの映像監視、設置場所と監視センター間の音声通話、音と光による警告や威嚇の3機能を基本に、多様なセンサーを用いた、本体のイタズラや盗難監視、さらにはオプションの湿度センサーなどを用いた気象監視が可能だ。複数の「KB-BOX」を連携させれば、複合的なデータの収集&解析も行える。

 また、屋外運用を想定しており、高機能な警備ロボットでありながらも設置スペースさえあれば工事不要で導入できる手軽さは大きな特徴といえるだろう。本体にはキャスターが付いているので、可搬運用や再設置もしやすい。

 電源に関しては、内部バッテリーと外部接続(AC100V)を搭載。内部バッテリーを使った非常時の運用や、オプションとなるが太陽電池にも対応しているので、電源工事不要の設置も行える。採用しているネットワークカメラの画素数は1,280×980ピクセル、「KB-BOX」本体はIP44の防水・防塵使用となっており、今後はIP56をクリアしたモデルの開発も進めているとのこと。

●屋外の機械警備を想定したさまざまな機能

 またコンセプトについて保坂氏は、次のように語る。

「警備業界において屋内向けの機械警備関連の技術はかなり充実している感はありますが、屋外警備用となると、電源や通信の確保が課題となり、十分な製品ラインナップを揃えているとはいえません。もちろん屋外監視用製品といえば防犯カメラがありますが、“機械警備”という視点で考えると、カメラ機能だけでは不十分なのです。それらがビジネス的な開発理由で、背景には少子高齢化に伴う労働人口の減少問題に対する私たちなりの対応策を示したかったと社会貢献的な意味合いもあります。KB-BOXなら、通信機能により、リアルタイムで警備センターと映像と音声を繋ぐことができますし、登録したスマートフォンやタブレットから映像の遠隔監視も可能です。他にも光と音による警告や威嚇機能や、各種センサーによるデータ収集ができるので、結果として屋外でも機械警備+αのメリットをお客様に提供できます」

 ほかにも屋外設置を想定しているからこその工夫もあるという。それが「KB-BOX」のデザインだ。屋内に設置にすればオフィスビルなどに調和しそうなスタイリッシュなデザインだが、屋外に設置した場合には逆にそのデザインが目を引くことが予想される。