Doctors Me(ドクターズミー)- 大きな音がしても起きない…うちの子って実は難聴なの?

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ちょっとの物音でもビクッとして起きてしまう赤ちゃんもいれば、どんなに物音がしても動じない赤ちゃんもいますよね。
ママとしては嬉しい反面、耳が聞こえているのか少し心配になってしまうこともあるようです。
そこで今回は、赤ちゃんの聴力について、医師に解説していただきました。

寝ているときに音に反応しないのは普通?

結論からいいますと、乳児が眠っているときに、周りで大きな音がしても起きないというのは、特に心配のない通常のことであり、難聴を疑って慌てる必要はありません。

しかし、覚醒しているときに、乳児が興味を持ちそうな音(楽器や鳴き声など)をならしても、そちらを見たり、嫌がったりしないということであれば、一度、聴力を調べる方が良いかも知れません。

人はどのようにして音を認識している?

聴力が正常に機能するためには、外耳(耳の穴)から、鼓膜に音の振動が伝わり、それが、耳小骨という細かい耳の骨を通して、内耳という場所に伝わり、そこで、音を電気信号に変え、今度は聴神経を伝わって、脳に達し、そこで音として認識することが必要です。

この経路のどこが傷害されても、難聴になる可能性があります。

生まれつきの難聴にはどんな場合がある?

生まれつき(先天性)の難聴について、いくつかご説明します。

1. 先天性外耳形成不全
難聴の場合、まず、外耳〜鼓膜で音が旨く伝わらないことがあります。 これは、先天性外耳形成不全といって、耳の穴がない子供がいます。
骨を通じてある程度音は伝わりますが、通常に比べて、聴力が著しく低下します。

2. 鼓膜の欠損
鼓膜の欠損をしている子供もいます。この子たちも、先天性外耳形成不全と同様に聴力が落ちます。

3. 内耳の異常
内耳の異常で難聴という場合もあります。内耳は、胎児期に形成されますが、そのときに、母胎の何らかのトラブル(薬物や感染症など)によって、形成不全が起こることがあります。
有名なのは、先天性胎児風疹症候群で、妊娠中に風疹にかかってしまうと、内耳が形成不全となり、聴力が出ません。

4. 脳の聴覚野の異常
希な病気ですが、脳の「聴覚野」といって、音を認識する部分の機能が悪いこともあります。
この場合、音の信号が脳には届きますが、それを理解したり、認識したりする機能が落ちているため難聴となります。

赤ちゃんが難聴かどうか検査するには…?

成人の場合は、通常の聴力検査が出来ますが、実は乳児の場合には難しいのです。
外界の音に通常通り反応する場合は、難聴の可能性が低いため特に何もしません。しかし、反応が悪い場合には、難聴の原因をつきとめ、早く治療をしないと、言語獲得などにも問題が出ます。

そこで、音を聞かせて脳の反応を見る(脳波)という方法がとられます。
最終的に神経活動は電流の流れですので、脳波として判断できるわけですね。
これによって、難聴があるかどうか、有る場合はどの箇所に不都合が生じているかが推定が出来ます。

【医師からのアドバイス】

外耳や鼓膜の形成不全の場合には、手術でこれらを人工的に作って、音がつたわるようにします。
また、内耳が形成不全の時には、人工内耳、といって、音を電気信号に変えられる機器を手術で埋め込むことが可能です。

(監修:Doctors Me医師)