学生の窓口編集部

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先日、子どもの虫歯が20年で4分の1に減少していることが文部科学省から発表された。
これにより、歯医者の需要も変わってきていることなどを、4日の「ちちんぷいぷい」(毎日放送)で放送した。

番組コメンテーターの沢松奈生子は、「昨日、子どもの歯科検診に連れていったんです。そこの歯医者さんは、学校の歯科検診に行く先生で、"虫歯がホンマに少なくなった。商売上がったり"と言っていました」と、生の声を発言。

虫歯が少なくなったことはいいことだが、歯医者にとっては死活問題。


子どもの虫歯は減ったが、その反面、この30年間で3倍になったのが高齢者の受診。
歯周病のケアやインプラントで受診している人が増えており、患者の3分の1が65歳以上の高齢者になった。

全国に、6万8,000もの歯科医があり、コンビニの5万3,000店を超えている。
そして、増え続ける過当競争の中で、年間1,600ほどの病院が閉院となっている実態がある。

歯科医の長尾医師によると「日本の歯科医は経営が大変」とのこと。
診療単価が低く、安価な治療費で数多くの歯冠修復を行っているのが現状。
さらに、医師が増えたために、子どもの虫歯よりも、高齢者のインプラントに力を入れることになってしまうそうだ。

また、日本の歯科医師の質は良いとは言えないという。
「アメリカやヨーロッパでは、免許の更新制が当たり前で、研修を受けて、規定の単位を取る必要がある。しかし日本は、一度資格を取れば、技術や知識をチェックされることはない」とコメントした。

最近は、歯に対してこだわる人も増えている。
そのため、歯科医は休日や夜遅くまで診療を行ったり、他院との差別化をはかるサービスに力を入れたりと、行き残るために必死。

患者としては、過度のサービスよりも、技術の向上に力を入れてほしいと思っている。