インド生まれのカレーはスパイスたっぷりで、暑いときに汗をかきながら食べるもの、という印象があります。実際、冬はシチューや鍋など温かい汁物に目が行きがちで、カレーの出番も少なくなるのではないでしょうか。
ところが、カレースパイスには、発汗作用、疲労回復、殺菌作用など体の調子を整える様々な効能があるのですね。
当記事を読んで、カレーが食べたいなと思ったら、本能的に体がスパイスを求めているのかもしれません。
免疫力が低下しがちな時期にこそ、元気をもらえる料理、それがカレーなのです。

カレーを食べると体がポカポカ、疲労回復にも効果が!


風邪予防には、体の保温と疲労回復で、免疫力をUP

なぜ、冬カレーが風邪予防になるのか。
それは風邪のメカニズムに関係しています。
のどの痛みや鼻水、頭痛、熱といった風邪の症状の原因のほとんどは、ウィルス感染によるものです。
冬は空気も乾燥し、ウィルスが蔓延している時期。いつ体内に風邪の菌が入ってきてもおかしくありません。
このウィルスが侵入しようとしたとき、それと闘う自分の体の「免疫力」が高いか低いか--。それが、風邪をこじらすか否かの大きな要因なのです。
つまり、免疫力が高ければ、ウィルスを排除するために免疫細胞が活発に働き、病原菌を追い出すことができます。逆に低ければ、ウィルスとの闘いに体が負けて、体内でウィルスが増殖し、病気がどんどん進行してしまうのですね。
咳や鼻水、発熱は免疫がウィルスを追い出そうとする自己防衛反応の一つ。
つまり、風邪予防には免疫力を上げて、症状をやわらげる。それが最も大切なことなのです。


カレーのスパイスにある様々な効能に注目

では、本題のなぜカレーを冬に食べるといいのか……に移りましょう。
冬になると免疫力が低下するのには、理由があります。一つは疲れ。そして寒さゆえの血液の滞りや、ストレスです。
また、体温が1℃下がると、免疫力は30〜40%下がると言われています。
カレーは、食べるだけで体からじんわり汗が出てくるスグレモノ。
そして、カレースパイスには、発汗作用だけでなく疲労回復効果など、体の調子を整えてくれる様々な効果があるのです。
代表的なスパイスを紹介しましょう。
◎ 食欲増進・健胃・疲労回復効果のあるもの
・シナモン
・ クミン
・ ナツメグ
・ コリアンダー
・ ジンジャー
◎ 殺菌作用
・ とうがらし
・ クローブ
・ カルダモン
◎ 発汗作用のあるもの
・ とうがらし
・ コリアンダー
・ レッドペッパー
◎消化促進・新陳代謝の活性
・ターメリック
代表的なものを上げましたが、野菜と同じように、一つのスパイスには様々な効能があります。
カレーのようにいくつものスパイスを使うことで、複合的な効果が期待できるわけです。
本格的なカレーを作るのは面倒? そう思っている方も、市販のルーを使った普段のカレーに、カレーパウダーを適量混ぜるだけで、本格的なスパイシーカレーに早変わり。
カレーパウダーには、様々なスパイスが入っているので、原材料を確認してみてくださいね。

スパイスたっぷりなカレーは体にいいだけでなく、香りも最高!

スパイスたっぷりなカレーは体にいいだけでなく、香りも最高!


いつものカレーを、薬膳カレーに!

スパイスたっぷりのカレーを食べると、体がポカポカしてきて、風邪が吹き飛んでしまう気がしてくるはず。
そういえば、気候のせいもあるでしょうが、風邪を引いているインド人をあまり見たことがないという俗説もありますし、若い女性に人気のカレーが大好きなカリスマシンガーも、ここ10年風邪を引いたことがないと公言していますね。
毎年冬になると、風邪を引いて仕事や学校を数日休んでしまう……という人は、カレーを作る際に季節の根菜類やトマトをいつもより少し多めに加えてみるのもよいでしょう。
薬膳的な要素が加わった美味しいカレーを食べて、この冬を元気に乗りきってくださいね!

※参考 「なぜ?の図鑑」(Gakken)