全国チェーン展開する飲食店にも「裏メニュー」が存在する例もある。たとえば「すき家」には特大サイズの「キング」やトッピングチーズをまぶす「チーズご飯」。マクドナルドでは、ケチャップとマスタードの両方をもらう「ナゲットダブルソース」、モスバーガーではハラペーニョとマヨネーズをトッピングする「スパイシーつくねライスバーガー」がある。居酒屋の和民でも、メニューに記載がない焼きおにぎりやオリジナルカクテル頼めることも。
 
 こうした裏メニューは消費者にとっては楽しみの一つだが、企業側のメリットになっている側面もあるという。B級グルメ評論家の柳生九兵衛氏が語る。

「ユーチューブなどの動画配信や、ツイッターをはじめとしたSNSなど、今は個人がインターネットを使って意見を発信する時代です。企業はネット上で『裏メニュー』が話題になることによる宣伝効果を期待している面もあるようです」

 口コミで生まれた裏メニューが正規メニューに“昇格”することも少なくない。

 しかし飲食チェーンでは原則、店舗でメニューにない商品を出すことは本部から禁止されていることが多い。チェーン店の裏メニュー事情に詳しい、フリージャーナリストの阿左美賢治氏も、「オーナーや従業員の裁量・善意によって提供してくれるもの」だと語る。

 裏メニューは、あくまで従業員と常連客の信頼関係によって成り立っていることを忘れず、無茶な注文をしないなどマナーを守って楽しみたいものだ。

※週刊ポスト2015年12月11日号