YouTubeが独自の映像コンテンツ製作へ。NetflixやAmazonに対抗すべく製作スタジオとの契約も策定中か

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YouTube が定額サービスの YouTube Red のサービス強化のため、ハリウッドの制作スタジオとともに独自の映画や TV 番組コンテンツを用意すると伝えられています。すでに動画配信サービスとして押しも押されぬ地位を獲得している YouTube ですが、新たな戦略は Netflix や Hulu、Amazon Studio などが先行するオリジナル映像コンテンツの製作かもしれません。
 YouTube といえば基本的にユーザーからの投稿動画で成り立っているサービス。視聴数の多い動画には広告が表示され、投稿したユーザーにも報酬が支払われるシステムを採用しています。このため、近年は 独自のチャンネルを持ち動画投稿で生計を立てる YouTuber と呼ばれる人気ユーザーも現れました。

一方、レンタルビデオの延長で動画配信サービスを開始した Netflix のような映画やドラマ・TV番組を主体とした VOD サービスも勢力を拡大しつつあります。

これらの VOD サービスの最近の特徴は独自コンテンツに力を入れているところ。 Amazon Studio は instantVideo(Prime Video) のためにリドリー・スコット監督を擁した SF 作『高い城の男』を製作したり、英 BBC から大人気番組『トップ・ギア』の MC 3名を引き抜くなど積極的に独自コンテンツの製作に動いています。また Netflix はケヴィン・スペイシー主演の連続ドラマ『ハウス・オブ・カード』がヒットし、エミー賞を受賞するまでになりました。

YouTube もオリジナルコンテンツの製作には興味を示しており、元 MTV のプログラミングチーフだった Susanne Daniels と、Netflix 役員 Kelly Merryman を引き抜いたほか、元 Netflix の Robert Kinclを最高業務責任者(CBO) に据えるなど足場固めは進んでいます。

となれば、あと必要なのは予算かもしれません。RBC Capital Markets のアナリストは今年、Hulu と Amazon が独自コンテンツ製作のために15億ドル、Netflix は33億ドルの予算を組んでいるとしています。一方 Google は Google Play Movies & TV(と YouTube) のスタジオとの交渉のためにかなり多額の予算を"ばら撒く"用意があるとされるほか、劇場用映画を公開と同時に YouTube Red で"プレミア視聴"できるようにする考えもあると言われています。
YouTube は現在、著名 YouTuber を起用する独自のコンテンツを Red 向けとして発表してはいるものの、やはりそれだけでは他のサービスから乗り換えたり、新たに月額9.99ドルのお金を払おうという気にはなりにくいはず。Red にユーザーを呼びこむために YouTube がどこまで他のサービスより魅力的な施策を打ち出してくるか、注目したいところです。