記者からの質問に、発言の順番を譲り合うライブドアの堀江社長(左)と日枝フジテレビジョン会長。(撮影:吉川忠行)

写真拡大 (全2枚)

 資本・業務提携などについて基本合意に至ったライブドア<4753>、フジテレビジョン<4676>とニッポン放送<4660>は18日、東京都港区のホテルグランパシフィックメリディアンで合同記者会見を開いた。

 フジテレビの日枝久会長は、会見の冒頭で「問題の早期解決を果たすために和解合意した。株主や視聴者、社会全般に与える影響を考えると私はこの結果に満足している」と感想を述べ、「ニッポン放送の子会社化は最も目指していたことで、フジサンケイグループ全体の体制を整え、21世紀の勝ち組メディアになりたい」と意気込みを話した。また、提携に至った理由として「放送と通信の融合について事業内容・ノウハウ・技術開発力・人材・親和性など多方面から考慮した結果、マスコミ事業を営む社として、ライブドアとの提携は障害となるリスクはないと判断した。フジテレビが指導的立場に立てる」と述べた。

 ライブドアの堀江貴文社長は、フジがライブドアの第三者割当増資を引き受けること、フジ・ニッポン放送といっしょに新しいビジネスモデルを構築できる体制になったことについて「一つの目標がかなって嬉しい」「ワクワクしている」と話した。また、「今までみなさんにかけた心配を払拭できるよう、前向きに3社で頑張りたい」と力説した。

 ニッポン放送の亀渕昭信社長は「ライブドアとフジテレビが本当に友好的に話し合って今回の合意に達したことはうれしい。ニッポン放送は新しい出発をする」と話した。

 3社が開示した資料によると、合意した内容は◆ライブドアのグループ会社でニッポン放送の発行済み株式32.40%を保有するライブドア・パートナーズをフジテレビが670億円で買収する◆ライブドアが実施する第三者割当増資を引き受け、ライブドアに12.75%(増資完了後)の比率で出資する◆放送・通信融合領域での個別の業務提携に向けて友好的な協議を開始し、新たに設置する「業務提携推進委員会」で、プロジェクトチームごとに定期的な協議を行う◆産業活力再生特別措置法(産活法)を活用し、1株あたり6300円でニッポン放送株を簡易株式交換することで、フジによるニッポン放送の完全子会社化を迅速に実行する――など。【了】

3社合同会見 一問一答