乳がん検診の有効性が高まるか

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乳がん検査で一般的なマンモグラフィーに加え、超音波検査(エコー検査)を受けると、40歳以上の乳がん早期発見率が約1.5倍に高まるとする研究結果を、東北大学大学院医学系研究科の大内憲明教授らの研究グループが発表した。超音波検査を加えることで発見率が高まることを示す大規模研究は初めて。

乳房をX線で撮影するマンモグラフィー検査は、現在乳がん死亡率減少効果が確認されている唯一の検診方法とされている。超音波検査も検査方法としては普及しているものの、精度が確立されておらず、マンモグラフィーのような有効性を示すエビデンス(科学的な証拠)もないとされている。

しかし、若年女性や、乳腺の組織が多い「高濃度乳腺」の女性はマンモグラフィーの結果から判断できないことも多かった。

大内教授のグループは、2007〜2011年にかけて、全国の40代の女性7万6196人を対象に、参加者同意の上、マンモグラフィーのみのグループとマンモグラフィーと超音波検査を受けるグループに分類。がん発見率や腫瘍の感度を比較した。

その結果、マンモグラフィーのみのグループでは0.33%だった発見率が、超音波検査を加えたグループでは0.5%に上昇した。

今後は、自治体のがん検診に組み込まれるよう、死亡率を下げる効果があるかどうかを検証していくとしている。

発表は、医学誌「THE LANCET」オンライン版に、2015年11月4日掲載された。

参考論文
Sensitivity and specificity of mammography and adjunctive ultrasonography to screen for breast cancer in the Japan Strategic Anti-cancer Randomized Trial (J-START): a randomised controlled trial.
DOI: 10.1016/S0140-6736(15)00774-6 PMID: 26547101

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