Doctors Me(ドクターズミー)- 飼う前に知っておきたい! 犬種別の特徴とその性格は?

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犬にはとても多くの品種がありますね。それぞれ、大きさや外見だけでなく、気質が違うこともご存知でしょうか。犬は古くから、人間のために特定の役割を果たしながら改良されてきたので、犬種ごとの気質はその歴史と深く関連しています。

今回は多くある犬種の簡単な歴史と気質を、JKC(ジャパンケンネルクラブ)のグループごとに簡単に解説いたします。

犬種の簡単な歴史と気質一覧

1. 牧羊犬、牧畜犬

・コーギー
・シェパード
・シェルティー
・ボーダーコリー

などが含まれます。人間の指示を受けて、羊や牛の群れを移動させたりまとめたりしてきました。そのため、作業意欲が非常に旺盛で、信頼できるリーダーからの指示を必要とします。打てば響くような犬たちです。牧羊の仕事には走り回ることが必要なので体力もあります。牧羊犬を飼うには、作業意欲を満たすほどの運動と遊びをさせることが必要です。

2. 使役犬

・家畜の護衛をしていたジャイアント・シュナウザーやグレート・ピレニーズ
・番犬として使われてきたマスチフ系やドーベルマン
・闘犬として使われたブルドッグ
・荷物の運搬をしたバーニーズ・マウンテン・ドッグ
・獲物を仕留める手伝いをしたボクサーなど

など、いわゆる大きくて強い犬が多くいます。これらの犬たちは誰にでも懐く犬ではなく、リーダーとして認めた人の指示にしか従わないことも多々あります。そして自立心も大いにあり、その点を理解できないとうまくしつけるのは難しいでしょう。警戒心が強い犬も多いです。番犬として使われた犬には当然のことなのですが、警戒心は裏返せば恐怖や不安にもなるので、家庭犬として飼う場合には、その点を強化しないようなしつけが必要です。

信頼関係ができた人間に対しては、とても甘えます。このグループに属する小型犬には、ミニチュア・ピンシャーやミニチュア・シュナウザーなどがいます。

3. テリア

元々、ネズミやアナグマなどの小さな動物を、自力で仕留める役割を果たしていました。そのため、活発で勇敢、強い意志を持っています。また、独立心、縄張り意識が強く、同性同士の複数飼いが難しいことがあります。ペットとしては明るくやんちゃな点が魅力ですが、テリアの特性を理解し、心身ともに満足する運動や遊びをさせてあげないと、いたずらに悲鳴をあげることになるでしょう。ハムスターや猫などの小動物に強く反応してしまう子もいます。

4. ダックスフンド

特にミニチュア・ダックフフンドが近年非常に人気がありますね。もともとアナグマやウサギなどの猟に従事していました。作出に関わった犬がコートのバラエティーごとに異なり、気質も少しずつ違うようです。ダックスフンドの原型であったスムースコートは、改良にミニチュア・ピンシャーが使われたので、活発で自立心が多いことがあるようです。ロングコートにはスパニエルやパピヨンの血が混ざっており、最も飼いやすいかもしれません。ワイアーコートの作出にはテリア、ミニチュア・シュナウザーが使われました。テリア気質が見られることがあります。しかし一般的には、人間によく懐き陽気で飼いやすい犬といえるでしょう。

5. 原始的な犬・スピッツ

原始的とは、その犬種の作出にあまり人の手が加わっていないという意味です。日本犬やスピッツタイプの犬、ハスキーなどがこのグループになります。このタイプの犬はしつけにくいとよく言われますが、犬の絶対的信頼を得た人間の言うことは非常によく守ります。慎重さや警戒心が保たれた気質で、誰にでも愛想をふりまくタイプではありません。

6. 嗅覚ハウンド

このグループの代表犬種がビーグルです。「嗅覚」を頼りに獲物を探して追う役割を担ってきました。複数の犬が群れを形成して、吠えながら獲物を追いかけるスタイルの猟をしていましたので、よく吠える犬が多いのが特徴です。そのため、飼う際には、吠えることをコントロールする環境としつけが重要になります。

性格は、人にも犬にも友好的な犬が多いです。ビーグルが複数で人が馬に乗った猟で使われたのに対し、バセット・ハウンドは人が徒歩で行う猟で嗅覚を頼りに獲物を探し出して人に吠えて教えていたので、落ち着きがあり温厚な子が多いようです。

7. ポインター、セッター

猟で鳥を見つけ、ポイントやセットと呼ばれる方法で、銃を持った人間にその居場所を教える仕事をしてきました。野山を走り回っていたために体力があり作業意欲もあります。もともと人間に誠実な気質ですが、適当な運動をさせないとストレスになり従順ではなくなることがあるようです。

実際に猟に用いられる系統とショーで活躍する系統と分かれている犬種では、ショータイプの犬の方が落ち着きがありペットとして飼いやすいこともあるようです。本能で、鳥や小動物に強く反応する犬もいるので、その場合にはきちんとした管理としつけが必要になります。

8. 7のグループ以外の鳥猟犬

このグループには様々なレトリーバーとスパニエルなどが含まれます。レトリーバーは人間が銃で撃ち落とした鳥を探し出して回収し、スパニエルは人間が撃ちやすいように鳥を飛び立たせ、ときにはその回収まで行っていました。人間と協力したスタイルの猟に使われていたため、非常に友好的で高い学習能力を持っています。とても飼いやすい気質の犬が多いですが、作業意欲を満たす運動と遊びが必要です。レトリーバーの遊びは何と言っても、ボールやおもちゃの回収(レトリーブ)です!

9. 愛玩犬

キャバリアやシーズー、チワワ、パグ、プードル、フレンチ・ブルドッグなど、日本で多く見られる小型犬の多くが愛玩犬として改良された犬です。人間の側で特に仕事を持たずに暮らしてきた時間が長いので、とても友好的で穏やか、人間のことが大好きな犬たちです。そのため、本来はしつけも難しくありません。

現在見られる犬たちの問題行動は、愛玩犬に限ったことではありませんが、擬人化して扱ったり犬としての欲求を満たさない飼い方をしていることによることがほとんどです。また愛玩犬についていえば、小さくてかわいいからとしつけをしないで飼って問題行動に困っているケースも多く見られます。大きさや見かけの美しさ、かわいらしさに関係なく、きっちりとしつけをして飼えば、犬の魅力は更に増します。

10. サイトハウンド

「サイト」とは「視覚」という意味です。獲物を目でとらえてそれを追いかける仕事をしていました。大型種は獲物を仕留めるところまでこなしていました。アフガン・ハウンドやボルゾイが有名な犬種でしょうか。サイトハウンドはいずれも、脂肪の少ない細長い体をしています。イノシシや鹿、ウサギを追いかけていたので、とても足が速いのが特徴で、ペットとして飼う際にも普段の散歩の他に、ドッグランなどで自由に走らせてあげる機会を設けてあげましょう。

信頼する飼い主には非常にべったりと甘えますが、自己判断を重んじるところがあり、その性質を理解しないと、しつけるのが難しくなります。また、小動物やときには小型犬さえも、目に入るや否や獲物と判断して追いかけようとする子もいます。一番小型のサイトハウンドであるイタリアン・グレーハウンドは愛玩犬としての歴史が長いですが、大型の仲間と同様に走りたい欲求を持っています。

獣医師からのアドバイス

犬の種類により、これだけの性格の違いがあることが分かりましたでしょうか? ペットを飼ったり、触れ合う機会がある際は、是非参考にしてみてください。

(監修:Doctors Me 獣医師)