身が引き締まる…水木さんの人生訓とは(写真は東京都調布市の天神通り。2015年11月30日撮影)

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「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」などの作品で知られる漫画家・水木しげるさんの死去に、各界の著名人がネットで追悼の言葉を寄せている。

また、自著の中で挙げていた人生訓「幸福の七か条」も今、改めて注目されている。

ラサール石井「天国のジャングルでゆっくりお休みください」

2015年11月30日、水木さんの死去が報じられると、ツイッター上で多くの有名人が反応した。イラストレーターの江口寿史さんは「水木先生おやすみなさい。」、「ハチミツとクローバー」などの作品で知られる漫画家・羽海野チカさんも「水木先生。。ほんとうに長い間ありがとうございました!!!」とツイートした。

それ以外にも小説家、ミュージシャン、思想家と様々なジャンルから追悼のツイートが集まった。思想家の内田樹さんは、太平洋戦争をテーマにした作品を作り続けた功績に触れ、「戦争の現実を、その痛みや臭気までを含めて作品化することのできた作家たちの最後の一群が消えてゆきます」と惜しんだ。ミュージシャンの田島貴男さんも自身「大好きな本」と語る「日本妖怪大全」(講談社文庫)について、「この本を読んでいると、怖いはずの妖怪が、心を和ませ落ちつかす存在になります」と振り返った。

13年にミュージカル「ゲゲゲの鬼太郎」の演出を担当したタレント・ラサール石井さんは

「(水木さんの)娘さんに『父にも見せたい』と言っていただきましたが、ご来場は叶いませんでした。全集の『墓場鬼太郎』の解説文も書かせていただいたばかり。子供の頃から愛読した作品に関われ、幸せでした。天国のジャングルでゆっくりお休みください」

と偲んだ。

「他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし」

水木さんの妻を主人公にしたNHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で主題歌を担当した「いきものがかり」の水野良樹さんも、

「主題歌『ありがとう』を歌わせて頂いたことは、僕らいきものがかりにとって、多くの人々に自分たちの存在を知って頂く大きな転機となりました。感謝しかありません」

とツイートしている。

それに加え、著書「水木サンの幸福論」(角川文庫)の中で提示された「幸福の七か条」についても、数多くのネットユーザーが言及している。

自身の経験から導き出された人生訓で、「成功や栄誉や勝ち負けを目的にことを行ってはいけない」「しないではいられないことをし続けなさい」「他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし」「好きの力を信じる」「才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ」「怠け者になりなさい」「目に見えない世界を信じる」の7つだ。

以前から個人ブログやまとめサイト、SNSなどで度々取り上げられ、「感動」「衝撃的」などと大きな注目を集めていた。

「子連れ狼」などの作品で知られる劇画原作者・小池一夫さんは30日、ツイッターで「僕は、水木先生の『幸福の七か条』を読むたび身を引き締める」と明かしている。