データセンター専用原発、コンピュータ解析による『幽霊』・湿布型キーボード(画像ピックアップ9)

写真拡大

 
1週間のうち、拾いきれなかったをニュースを集めてお伝えします。今週は人工知能が自動認識する顔に関する話題、エアバスのあまり乗りたくない旅客機の特許情報などをお届けします。

110年間の写真からみる平均的表情の変遷

 
米国ではその昔、写真撮影の合言葉は「チーズ」ではなく「プルーン」でした。カリフォルニア大学バークレー校の研究者が、約38000の卒業アルバムの顔写真から年代ごとに平均的な顔をマシンラーニングで作り上げたところ、昔から現代に近づくにつれ表情が(作り)笑顔に変わっていくさまが見て取れたとのこと。また、女性のほうが早い時期から笑顔で写真に収まっていたことがよくわかります。

卒業アルバムなのでこの程度で済んでいますが、日常的なスナップショットからこの分析をすると、その年代ごとに流行した表情(アヒル口や変顔)が浮かび上がってくるかもしれません。

【ギャラリー】A Century of Portraits (3枚)

平均顔アルゴリズムが見た類像現象(シミュラクラ)

 
こちらも顔に関する話題。アーティストのロビー・クラフトがInstagramで#selfieタグが付けられた顔写真を収集、公開されている顔認識ソフトを使って「平均顔」(左の写真)を合成しました。なんともおどろおどろしい絵柄ではありますが、これはいくつのも写真を重ね合わせているためと考えられます。

一方、もっと薄気味悪い右の顔は、人間ではない被写体に顔のような模様を見だした写真を集めた #FacesInThings というハッシュタグで収集した画像から作り上げた「平均顔」。顔認識アルゴリズムの"癖"もあるのかもしないものの、意外と左の写真と似ているような気もします。

最後に、クラフトは7000枚の全くランダムなノイズ画像から同じアルゴリズムで平均顔を作ってみました。それが下の画像。中央にうっすらと、苦悶の表情で叫ぶような口をした「幽霊顔」が浮かび上がりました。

人の脳は、3つの点があればそれを本能的に顔と認識する性質を持っています。子供の頃、家具や壁の木目にお化けのような「顔」が見えて怖い思いをした人もいると思いますが、いまはコンピューターも同じようなことを考えているのかもしれません。
[Image credit: Robby Kraft]

【ギャラリー】Robby Kraft "FACE" (4枚)

着脱式キャビン採用旅客機で搭乗時間短縮


仏エアバス社がキャビンがカマボコ状に外れて交換可能な旅客機を米国特許商標庁に特許申請しています。狙いは、搭乗時間の短縮。乗客はあらかじめ空港の搭乗口に用意された客席部分に搭乗を済ませておき、準備が整い搭乗口の下に潜り込む形で待ち受ける機体の上にキャビンごと「積み込まれ」ます。

問題は、この方式を実現するには飛行場設備の改修が必要になること。異常が見つかったりして急遽別の機体に乗り換える場合、かえって手間が掛かりそうなこと、機体強度や重量的な問題はどうかといったことも気になります。

なおエアバスはこれよりも前の10月、欧州特許庁へ提出した書類の中からキャビン中央部分を半二階(?)構造として搭乗可能人数を大幅に増やすアイデアが明らかになっています。こちらは図を見ればわかるように、上の座席に座る人の足元が下の乗客の顔の横に来る配置。しかしこんな旅客機に乗った場合、巡り合わせによっては上から機内食の食べこぼしがポロポロと落ちてきたり、とてつもない悪臭に悩まされたりしないかが心配です。

【ギャラリー】エアバス 着脱式キャビン (4枚)

黒い湿布のようなセンサーモジュール

男性が腕に貼り付けている黒い湿布のようなゴムシート。オークランド大学の研究者 Daniel Xu はこれがキーボードとして機能すると説明します。伸縮性のある誘電エストラマー素材を積層して作られており、キーボードとしてだけでなくゲームなどのジェスチャーコントローラーとして、モーションキャプチャー用センサーとしても利用できるとのこと。研究者たちはもっぱらテレビゲームをしながら素材の効果を確かめたのだとか。

伸縮を検知するため、グローブ型のコンロトーラーなども製作可能。たとえばニンゲンの手の動きを模倣するロボットアームのコントローラーとしても利用できるかもしれません。伸縮する特徴は工夫次第で広範囲に応用が見込めるとから、研究者ら現在、 StretchSense と称するベンチャー企業を立ち上げて収益化を図ろうとしています。

蛇足ですが StretchSense のロゴマークはもと英国最大の音楽レーベルで現在は BMG 傘下の「サンクチュアリ・レコード」のロゴマークや、音楽検索アプリ「Shazam」のロゴマークにそっくりです。

【ギャラリー】Stretchable Keiboard (5枚)

ロシア、データセンター建設のために原発を建設中



ロシアで新しい"個人情報法"が9月より施行され、2016年1月以降、ロシア国籍を持つ人の個人情報データはすべてロシア国内で管理されなければならなくなりました。これはたとえば Google や Facebook といったインターネット企業だけでなく、各種メーカーや信販会社などロシアでオンライン販売・サービスを提供するあらゆる企業は、ロシア国民の情報をすべてロシア国内のサーバーで管理しなければならないことを意味します。

国民の個人情報をすべてロシア国内に置くということは、ロシアの国家機関が、国民が利用する企業のサーバーを自由に参照できるようになるということ。ロシアではかねてより国内企業のサーバーに対してすでに監視体制を敷いていましたが、今後は他国の企業であっても国内に情報を置かせることで監視体制の強化を図ります。

全国民の個人情報データを国内に置くとなると必要なサーバーも大幅に増加し、電力の不足が考えられます。そこでロシアはデータセンター対策のためトヴェリ州に新しく 80MW の発電能力を持つ原子力発電所を建設するとのこと。稼働は2016年半を予定しデータセンターも併設するため、ロシアは Google と Facebook に売り込みをかけていると伝えられています。ちなみに Google など多くの企業はロシアへの情報移転準備を進めていますが、Facebook はロシア国籍のユーザー情報の移転に応じるかどうか表明していません。