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東京工科大学は11月30日、天然色素のみを利用して、光の照射で色が変化する機能性材料「フォトクロミック材料」を開発することに成功したと発表した。

同成果は、同大学 応用生物学部 柴田雅史 教授らの研究チームによるもので、10月21日に行われた「2015年度色材研究発表会」などで発表された。

同研究グループでは、イネ科の植物であるコウリャンから「3-デオキシアントシアニジン色素」という、光の照射に起因して分子構造が可逆的に変化する性質をもつ数種類の色素分子を効率的に抽出。同色素と化粧品や食品での使用が可能なポリオールなどを組み合わせることで、紫外線の照射によって鮮やかな赤色に着色し、遮光状態では無色に変化していくフォトクロミック溶液を得ることに成功した。

またこの溶液を、「メソ細孔粉体」という均一な細孔を有する多孔質シリカに吸着させることで、光の照射で色が変わるゲルや粉体とすることもできるという。

同フォトクロミック材料は、化粧品や食品でも使用が可能な原料のみで構成されており、安全性の高い材料として従来よりも広範囲の産業分野への応用が期待できる。たとえば、屋外と室内など光の強さによって発色を変化させる化粧品や、光の照射で模様が変わる食品包装容器、リライタブルペーパーを使った児童用の絵本やノート、玩具、植物原料のみを使用した環境対応型印刷インキといった多様な製品が期待されるとしている。