今さら聞けない年末調整の疑問

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会社員や投資家などの職業に関わらず、この季節になると年末調整を行うことになる。独身の会社員の場合、スタッフ部門から配布される書類に名前などを記入し、印鑑を押して提出するだけの場合もある。ところが、家庭や個人それぞれの状況によって控除される項目がある場合、それぞれ書類などを揃える必要がある。手続きには慣れていても、そもそも年末調整って“何?”と思う人もいるだろう。そんな年に一度、思い出したようにやってくる年末調整について、みはまライフプランニングのファイナンシャルプランナー、杉浦詔子さんに話を聞いた。

■年末調整とは……

「年末調整は、年間の給与と賞与を合わせた収入の総額が確定する年末に、納める税金を確定させる目的で行います。会社員は通常、毎月の給与や賞与から所得税が天引きされていますが、この源泉徴収額の年間合計と年間の総収入から計算した税額が、ほとんどの場合で異なってしまうため、年末調整が必要なのです」(杉浦さん)

なぜ異なってしまうのかというと、収入に変動があったり、結婚・出産などで扶養親族に変更があることで、税額が変わってくる。さらに、それぞれに掛けている保険などがあれば、控除される事柄も違ってくる。そうすると源泉徴収額の年間合計と年間の総収入から計算した税額が異なってしまうのだ。申請の漏れで損をしないためにも、記入するべき内容について、さらに伺った。

■控除できる項目は確実に申請を

「控除の項目に当てはまる人はまず、申告書で選択すべき項目があります。配偶者控除、扶養親族控除、障害者控除、寡婦『夫』控除、勤労学生です」(杉浦さん)

次に、人それぞれかけている保険による控除だ。

「保険類の控除項目には、生命保険料控除、地震保険料控除、配偶者特別控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除があります」(杉浦さん)

さらに忘れてはならないのが、住宅ローン(2年目以降)も対象になるということ。保険やローンを利用していれば、10月ごろに申請用の書類が送付される。控除項目の書類は従業員の側で用意しなければいけないので、漏れがないように注意が必要だ。他に申請の際に忘れがちな箇所には、どういったものがあるか聞いてみた。

■意外と漏れやすい項目に注意

「16歳未満の扶養親族も、扶養控除等申告書に記入する必要があります。ご存知の方はご存知かもしれませんが、平成23年から16歳未満の扶養控除が廃止されました」(杉浦さん)

平成22年までは、16歳未満の扶養家族がいても控除されたので名前を記入する必要がなかった。しかし現在では、同書類で市や県民税の均等割額と、所得割額の非課税基準額を判定する。そのため、16歳未満の扶養親族の数も記入する必要があるとのこと。

「さらに、寡夫(かふ)控除です。男性の納税者が、所得税法上の寡夫にあてはまる場合に受けられる所得控除です。寡婦『夫』控除は女性のみと思われがちですが、男性も寡夫にチェックすると申請可能となります」(杉浦さん)

寡婦控除は、いわゆるシングルファーザー、マザーを支える控除だ。

このように申請する項目は人によって違ってくるうえに、項目が多くなる人もいるだろう。記入漏れは、還付金を受け損ねて損をする可能性があるので、しっかりと申請したい。不安がある会社員の人は、総務部門にも相談するといいだろう。

「教えて!goo」では「年末調整してよかったこと、残念だったことを教えて!」ということで、みんなの意見を募集中だ。

●専門家プロフィール:杉浦 詔子
ファイナンシャルプランナー、カウンセラー。「働く人たちの夢をかたちにする」会社員とその家族のキャリアプラン、ライフプランの相談と講義、執筆を行う。女性のキャリアと家族や恋愛の相談、FP等資格取得なども支援。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)