乳がんになりやすい人の特徴とは?

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乳がん手術を受けた北斗晶さんによる啓発活動や、乳がんの予防のために乳房を切除したハリウッド女優・アンジェリーナ・ジョリーさんの報道もあって、乳がんに対する関心が高まっています。改めて乳がんについて考えてみましょう。

女性で一番多いがんは「乳がん」


乳がんとは、乳房の組織である「乳腺」から発生するがんです。乳腺は母乳をつくる「小葉」と母乳が通る「乳管」から構成されており、およそ9割が乳管で発生します。

乳がんは大きく「浸潤がん」(90%)と「非浸潤がん」(3〜5%)に分かれます。浸潤がんになるとがん細胞が乳房内の血管やリンパ管に流れ、乳房以外の他の臓器に転移してしまいます。国立がん研究センターの調査によると、乳がんは女性で12人に1人の割合で罹患するリスクがあり、女性が一番かかりやすいがんとなっています。

乳がんになりやすい人の特徴とは?


乳がんになりやすい年齢は、ピークとしては40歳代なのですが、現在では30歳代での発症も増えてきています。乳がんの原因としては、初経が早かった人、妊娠・出産・授乳した経験がない人、出産回数が少ない人、初産・閉経の遅かった人は、結果的に月経の経験回数が多く乳腺への刺激が多いため、乳がんになりやすいといわれています。

また、脂肪分の高い食事はエストロゲンの分泌を増やすので、食生活の欧米化やアルコール摂取量が増えたことなども、乳がんになりやすい要因です。高カロリー食、喫煙習慣、肥満、人種差(アフリカ系米国人に多い)も影響します。さらに、母親や姉妹などの家族に乳がんだった人がいる人は、遺伝的に乳がんになるリスクが高くなります。この他、過去にホルモン療法を行った経験がある人(現在治療中の人)、閉経後に太った人も、乳がんになりやすいといわれています。

超音波検査とマンモグラフィ


妊婦さんのお腹の中を見るときに使うのと同様の超音波検査で乳がんを発見することができます。医師や超音波技師が専用の機械を使い、画面に映った映像をいっしょに見ながら状態の説明を受けることもできます。ただし、微細な石灰化の段階で見つけるのは難しく、医師や検査技師の技量によっても検査精度は異なってきます。

マンモグラフィは、石灰化した組織を見つけることができ、早期発見につながりやすいという特徴があります。画像を記録に残すことで、前回行った検査との比較などもスムーズに行えます。その一方で、若い女性の場合は乳腺と石灰化の区別がつきにくく、レントゲン画像での判断が難しいというデメリットもあります。

また、マンモグラフィは乳房を押しつぶすようにして撮影するため、痛みを感じる人もいます。痛みは年齢が高くなるほど感じにくい傾向があります。痛みの点からも検査精度の点からも20代、30代の若い人よりも年齢が高い人に適した方法といえます。

とくに近親者に乳がんなどになった人がいる場合は、超音波検診やマンモグラフィを受け、早期発見に努めましょう。月経のあと、閉経後は毎月、日を決めて鏡の前で行う「自己検診法」もお勧めです。

監修:坂本 忍(医学博士)