シンガポールPayPal(ペイパル)の東京支店が11月27日に発表した「ペイパルによる越境ECグローバル調査2015」によると、中国におけるネットショッピング利用者の35%が2015年中に1度以上は海外サイトでのショッピング(越境EC)をしており、その比率は2014年と比べて9ポイント増加している。日本でも12%が利用しているが、その比率は主要国の中で最も低いという。

同調査は同社がイプソスに依頼して、29カ国(イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、オーストリア、スイス、イタリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、ポーランド、トルコ、ロシア、イスラエル、アラブ首長国連邦(UAE)、アメリカ、カナダ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、インド、中国、日本、韓国、シンガポール、オーストラリア、南アフリカ、ナイジェリア、エジプト)のインターネット対応機器を所有する/使用する/所有しかつ使用する18歳以上の総数2万3,354人(各国約800人)を対象として、2015年9月17日〜10月28日にオンラインでのインタビューにより実施したもの。なお、日本での調査は800人を対象として9月23日〜10月5日に実施した。

○日本でも12%が過去1年間に海外サイトでショッピングした経験がある

中国のネットショッピング利用者では、海外サイトでの購入の動機として「正規品を購入したい」を挙げた人が45%と、他国と比べて突出している。同社が2015年4月に行った調査では、子どもを持つユーザーの半数以上が「正規品を購入したい」ことが動機に挙げており、また海外サイトで購入する際のトップ5に楽天がランク入りするなど、引き続き日本を含む海外へのオンライン・ショッピングへの高い関心・ニーズが見られるという。

越境EC経験者の割合は調査した29カ国において約3割から8割となっており、海外ネットショッピングが特別なものではなく、 既に多くの国において生活の一部となっていることが伺えるとしている。

日本では言葉の壁などの問題により、海外ネットショッピングはあまり普及していないという認識が一般的だが、今回の調査では日本でも12%が過去1年間に海外サイトでショッピングした経験があることが分かった。これは調査対象の29カ国の中で最も少ない割合であり、今後さらなる成長が見込まれると同社は予測する。

○スマートフォン利用の割合が高い

調査対象となった23,200人のうち、47%が越境ECでスマートフォンを利用した経験があるという。購入金額ベースで見ると全体の16%の取引がスマートフォン経由であり、スマートフォンが越境ECも含むオンライン・ショッピング全般において主流になりつつあることが分かったとしている。特に中国では83%と突出してスマートフォン利用の割合が高く、金額ベースでも34%と非常に高いという。

各主要国の越境ECのスマートフォン利用経験割合は、韓国が52%、米47%、英40%、豪38%、日本が33%と、スマートフォンへの対応がますます必須となりつつあるとしている。

○購入先の人気国

購入先の人気国を世界平均で見ると、アメリカ(1位)と中国(2位)が上位に並ぶ。回答者の4人に1人がアメリカから、5人に1人が中国から過去1年の間に購入したことがあるという。 日本も購入先の人気国として5位にランク入りしており、特に主要5カ国では、中韓で2位、米豪で4位、英で5位だった。一方、日本人消費者が買う人気国は、アメリカ、中国、韓国がトップ3だった。

○購入アイテム

購入アイテムは、全体では洋服・靴・アクセサリーが49%と最多であり、以下、電気製品(32%)、電子書籍・アプリ・ソフトウェア・デジタルコンテンツ(31%)と続く。 主要5カ国と日本で見ても、洋服・靴・アクセサリーは全ての国で1位となっており、米47%、英豪45%、日本33%と突出している。中韓ではどちらも化粧品・美容関連製品が2位であり、このカテゴリの製品は特に海外サイトで買い求めたい消費者が中韓に多いことが判明したとしている。 なお、日本の消費者が越境ECで購入するトップ3は洋服・靴・アクセサリー、トラベルサービス、本/オーディオ・ビデオ・ソフトだった。

購入を後押しする最大要因は、「配送料無料」や「返品の送料無料」など送料に関するものと、「支払い方法の安全性」が挙がっているという。「配送料無料」は米・英・豪で1位であり、「支払方法の安全性」は日本と中国では1位、米・英・豪では2位だった。中国では45%の回答者が 「正規品を購入したい」と回答して2位となっている。

(山本善之介)