古きよきフォント、デジタル時代の華麗なる復活

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およそ90年前に誕生して以来、長く人々に愛され続けてきた書体「Gill Sans」。Times New RomanやArialといった日本でもおなじみの書体を世に出してきた英国のモノタイプ社が、この書体をより現代的で、扱いやすいものに生まれ変わらせた。

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3/7書体は多くの太さやかたちをとることができる。

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5/7フォントは、現代のデジタル環境で読みやすいものとしてデザインされた。

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「Gill Sans Nova」はGill Sansの復刻版だ。

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書体は多くの太さやかたちをとることができる。

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フォントは、現代のデジタル環境で読みやすいものとしてデザインされた。

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1928年、イギリス人デザイナーのエリック・ギルが生んだ書体「Gill Sans」。ピクサーからBBCまで、誰もが愛用する、歴史的にみても特に人気の高い書体である。しかし、そんな書体からも古さが感じられるようになってしまった。

活字鋳造所のモノタイプ社は、Gill Sansをより現代的に解釈した書体「Gill Sans Nova」を発表した。同時に、同じくギルによる書体であるJoannaの現代復刻版「Joanna Nova」や、JoannaとGill Sansをミックスした完全オリジナル書体「Joanna Sans」も発表。モノタイプ社は、これら3つの書体を「エリック・ギル・シリーズ」と名づけている。

モノタイプ社は合計77の印象的なフォントを、Gill SansとJoannaのためにギルが作成した原画の展覧会に合わせて発表した。スティーブ・マットソンらデザインチームは、この新しい3つの書体ファミリーを2年かけて開発したが、彼らはその間、参考資料としてこの原画を使っていたのである。

1989年に出版されたフィオナ・マッカーシーによるギルの伝記では、彼の私生活には近親相姦や獣姦といった恥ずべき側面があったことが明らかにされている。それらはギルの日記に記されていたもので、彼は死後、人々から軽蔑を集めることとなった。

しかし、20世紀の大半においては、彼は書体デザインやカリグラフィ、彫刻、線画の分野における名高い人物であり、アーティストやデザイナーたちにとってのヒーローだった。彼は何冊もの本を執筆し、エロチックな版画をつくり、装飾帯の彫刻をし、ローマの碑文から着想を得て生み出された「Perpetura」といった数々の書体をデザインしたのだ。

彼の書体として最も有名なGill Sansは、西欧では長い間Futuraが、そして今日ではHelveticaがそうであるように、イギリスではいたるところで使われた書体である。一般的には書籍本文で使用されるセリフ書体のJoannaは、彼の娘にちなんで名づけられ、1930〜32年にかけてデザインされたものだ。

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1/7Joannaの復刻版「Joanna Nova」。

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2/7Joannaはかつて凸版印刷機に合わせてデザインされたが、現代のデヴァイスで読みやすいかたちに生まれ変わった。

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3/7さまざまな太さを選べる。

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5/7Joanna Novaは、18のフォントをもつ。

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Joannaの復刻版「Joanna Nova」。

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Joannaはかつて凸版印刷機に合わせてデザインされたが、現代のデヴァイスで読みやすいかたちに生まれ変わった。

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さまざまな太さを選べる。

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Joanna Novaは、18のフォントをもつ。

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ギルの書体は、イギリスの商用製品や文化的風景を特徴づける役割を担ってきた。しかしモノタイプ社は、ただ彼に敬意を表すためにエリック・ギル・シリーズを作成したわけではない。

「ギルのデザインにはDNAがあります」とマットソンは語る。Gill Sansの成功を考えると、そのDNAを足がかりにして、そこにより多くのスタイルや文字を加えていくのは有意義なことだ。デザイナーたちは元の文字を受け継ぎながら、この書体がもつ特徴を調和させようとした。そしてこれらの書体をアップデートする目的は、音楽のリマスタリングと同様に、書体を現代のデジタルデヴァイス上で利用できるようにし、より読みやすくすることにある。

エリック・ギル・シリーズはさまざまな環境で使える書体であり、これはデザイナーやクリエイターにとっては喜ぶべきことだ。また純粋なタイポグラフィー主義者からみれば、このシリーズの遺伝的正統性は、プロジェクトに一種の由緒ある血統をもたらすものとして映るだろう。

しかし、血統だけでは十分ではない。よい書体ファミリーとは、機能的で拡張性のあるものでなければならないのだ。ジョージ・ライアンが設計したGill Sans Novaは43のフォントを備えており、これまでは利用できなかった、さまざまなサイズの新しいレギュラー体やボールド体が用意されている。おかげでユーザーは、極細、細字、中字、太字、極太といったさまざまな太さや、シャドー、インライン、アウトラインといったスタイルを選択することができる。実に素晴らしい恩恵だ。

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1/7Joanna Sans Novaは、Joannaにインスピレーションを受けたGill Sansだ。

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2/716のフォントをもつ。

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Joanna Sans Novaは、Joannaにインスピレーションを受けたGill Sansだ。

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16のフォントをもつ。

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ベン・ジョーンズが設計したJoanna Novaは、多数のスモールキャップ、イタリック体、ギリシャ文字、キリル文字を含む、18のフォントへと拡張されている。

テレネス・ワインツィールによるJoanna Sans Novaは、ギルのオリジナルデザインをベースとしながらも、まったく新しい書体となった。これには16のフォントが含まれ、各フォントには50の言語に対応した1,000以上のグリフ(文字の視覚的表現・形状)が含まれている。バベルの塔も大喜びに違いない。

ギルの書体は、彼の死後から75年が経ったいまでも人気だが、これは書体が正しく評価されてきたことを意味する。マットソンはこのことを、「デザインがクリエイティヴなコミュニティを超えて拡大してきた結果だ」と言う。

書体は「ほぼすべての人々にとって日常生活における重要な要素」になりつつあると彼は語る。ギル書体から生まれたこれらの新しい書体シリーズは、実用的で読みやすい書体に対するニーズの高まりに応えるだけでなく、スクリーンを飛び出して人々の心に届くような、情緒的で表現力のある文字に対するニーズに応えるものでもあるのだ。

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