投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の11月24日〜11月27日の動きを振り返りつつ、11月30日〜12月4日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均はこう着。連日で戻り高値を更新するものの、節目の2万円にあと一歩届かなかった。週後半に米感謝祭を控え、海外勢のフローは減少しており、参加者が限られる中でこう着感の強い相場展開が続いた。トルコ軍がロシアの爆撃機を領空侵犯したとして撃墜。両国間の緊張が高まる状況といった地政学リスクも重石となった。

 一方で政府は25日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の政策大綱を官邸で開いた総合対策本部の会合で決定。26日は一億総活躍社会の実現に向けて、国民会議を開いて、緊急対策を取りまとめるなど、政策期待から底堅い展開だった。

 また、日本銀行は、10月30日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表。9人の政策委員は新興国経済や物価の下振れリスクが大きいとの認識を共有しており、追加緩和への期待感が高まりやすい。さらに、週末には政府は首相官邸で行政改革推進会議を開き、安倍首相は予算編成の反映を指示。一億総活躍社会に向けた対策や、TPPへの思惑等もあり、補正予算の上積みへの期待感から、下値の堅さは相当意識されていた。

 今週はクリスマス商戦に突入した米国の個人消費動向に関心が集まりそうである。米国では27日は感謝祭翌日の「ブラックフライデー」となり、クリスマス商戦の始まりを告げる。感謝祭翌週の月曜日はサイバー・マンデーと称され、オンラインショッピングにおけるホリデーシーズンの始まりとされている。好調さが伝わるようだと株価の押し上げ要因になるだろう。

 また、米国では12月1日に11月の米ISM製造業景況指数の発表、2日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表され、3日にイエレンFRB議長が上下両院経済合同委員会で証言する。さらに4日に11月の米雇用統計が発表される。12月の米国の利上げが確実となったことから、経済指標の発表で大きく振らされる可能性は低いと考えられる。ただし、予想以上に悪い結果となった場合には、利上げ観測が後退することになり、ポジションのリバランスを迫られる中で、やや波乱の展開となる可能性はある。

 国内については、30日に10月の鉱工業生産指数、12月1日に7-9月期の法人企業統計調査が予定されている。また、野村證券では11月30日から12月4日までの5日間、年末恒例の野村インベストメント・フォーラム2015(CEOフォーラム)を開催する。プレゼン参加企業や講演者の発言等に市場の関心が集まりやすいだろう。山本幸三衆議院議員の講演も予定されているようであり、日銀の追加緩和に関する発言等に市場は反応することも意識されている。