佃はいつ、背後のナイフに気付くのか「下町ロケット」ガウディ編早くも波乱含み今夜7話

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発売されたてホヤホヤの新刊『下町ロケット2 ガウディ計画』(池井戸潤/小学館)を原作とする<ガウディ編>がスタートしたドラマ「下町ロケット」(TBS日曜よる9時)。

11月22日放送の第6話では、イヤ〜な敵役のニューフェイスが勢ぞろい。盛大なパーティからの料亭での密談という、本枠おなじみのシチュエーションで“越後屋、そちも悪よのう”的な会話が繰り広げられた。次は一体どんなトラブルが待ち受けているのか。佃製作所をめぐる不穏な気配をおさらいしたい。


不穏な気配その1:帝国重工から「コンペ」の通達


ロケット打ち上げ成功から3年。帝国重工と二人三脚で国産ロケット開発を支えてきた佃製作所。ところが、帝国重工が主宰するパーティの席で佃社長(阿部寛)は資材部長に呼び止められ、「次はコンペにしたい」と告げられる。NASA(アメリカ航空宇宙局)出身の二代目社長・椎名(小泉孝太郎)率いるサヤマ製作所がせっせと売り込んでいるらしい。殿山経理部長(立川談春)曰く「バルブシステムの投資回収はまだまだです。今、帝国に見捨てられたら大赤字になりかねません」。ありゃりゃら。頼みの綱の財前(吉川晃司)も海外を飛び回り、日本にほとんどいない。このまま、椎名社長にいいようにやられてしまうのか。二代目社長バトルの幕開けだ。


不穏な気配その2:「決して損はさせません!」の欺瞞


帝国重工のコンペ話とほぼ同時期に持ち込まれたのが、精密機器メーカー最大手・日本クラインからの新規取引。ある部品の試作品をつくってほしいという。「佃さんの高〜い技術力を信じております」と持ち上げる割に、何に使う部品なのかはダンマリ。量産発注をちらつかせ、予算交渉にも応じない。「決して損はさせません!」「必ず大きなビジネスにつながりますから」なんて言い出す時点でうさんくさいことこの上ないが、案の定ウラでゴソゴソ。佃製作所が苦労して試作品を完成させた途端、「設計が変更になりまして」と、さらに極端な低予算と短納期での納品を要求。「もう結構です」と席を立った佃は、廊下で椎名社長とすれ違う。爽やか孝太郎スマイルの憎らしいこと、憎らしいこと。そこはかとなく漂う育ちの良さが、またいい感じにイラッとさせてくれるのだ。


不穏な気配その3:設計図を盗んでライバル社に転職


佃製作所と日本クラインの交渉が物別れに終わった直後、試作品の開発メンバーのリーダーを務めていた中里淳(高橋光臣)が、退職を申し出る。最後の面接でも「(佃製作所で)報われたことなんて一度もありませんでした」とふてくされた態度で、佃に「次の会社ではお前の希望がかなうのか」と聞かれると「じゃなきゃ、転職なんかしませんよ」と、せせら笑う。実は中里の転職先は、サヤマ製作所。しかも、山崎(安田顕)が考えた試作品の改良案を、自分の設計と偽って持ち込んでいた。ライバル会社はともかく、身内から刺されるのはかなりきつい。佃はいつ、背中のナイフに気付くのか。


着々と追い詰められていく佃製作所。一方、明るいニュースもあった。「ついていけませんよ、社長の夢物語には!」と、さんざん悪態をついて辞めていった真野賢作(山崎育三郎)が佃製作所にやってくる。そして、当時の無礼を侘び、新型人工弁「ガウディ」で「重度の心臓弁膜症で苦しむ子どもたちを救いたい」という夢を語った。ヒゲも剃り、すっかりしおらしくなった真野。クソ生意気な若手ともいつか気持ちが通じ合う日が来る。説教が徒労に終わらずにすむ……なんて、おじさんの夢が見え隠れする存在でもある。真野以上にイヤ〜な辞め方をした中里の今後も気になるところだ。


(島影真奈美)