「スタバの出店数が、街の都会度をはかる目安になる――」

こんな噂も囁かれるほど、どこか「都会的」なイメージが強いスターバックスコーヒー。実際、首都・東京には全国で最多となる288店舗が立地している。その一方で、47都道府県で最も出店が遅かった鳥取は、長らく「スタバ空白地帯」だと揶揄され続けてきた。

だが、そんな鳥取のことを全く笑えない「東京23区民」がいたことを、みなさんはご存じだったろうか。実は2015年11月現在、いまだ「荒川区」と「江戸川区」にはスタバが出店していないのだ――。

スタバ出店数ナンバーワンの区は、いったいどこ?

東京23区内のスタバ出店数をランキング化すると、以下の図表のようになる。


気になる結果は?

港区(40店舗)、千代田区(38店舗)など集中的に立地している区があるにも関わらず、荒川区と江戸川区への出店数はゼロ。同じ23区の中にも、大きな「スタバ格差」が存在することが分かる。少し意外だったのは、杉並区(3店舗)と中野区(1店舗)の結果だ。若者の多い印象が強い両区に、ほとんどスタバ出店していないとは驚きである。

ところでやっぱり気になるのは、「スタバ未出店区」の汚名を返上するのはどちらが先か、という問題だ。この件について調べを進めていくうち、どうも気になる噂を見つけた。15年11月中旬ごろから、ツイッター上で「荒川区にとうとうスタバがやって来る」という噂が盛んに呟かれているのだ。

――だが、どうやらこの情報はデマのよう。11月5日に、とあるユーザーが投稿した「マクドナルドの跡地にスタバが出店するんだよね?」という願望を込めたコメントが拡散し、いつしか「荒川区への出店決定」という話に変わってしまったらしい。

ちなみに、同じような噂はかつて江戸川区でも流れたことがある。15年4月頃、ネット上で「小岩にスタバがオープンする」という話が出たのだが、これも同じく真っ赤なウソであった。

つまりは、こんな根も葉もない噂が流れるほど、両区民はスタバの出店を熱望しているわけだ。はたして、先に喜びの声を上げるのはどちらの区の住民だろうか。