のた打ち回るような痛みを伴う「尿路結石」は、尿路系に結石が付着する病気だが、放置すれば腎臓がやられ、腎臓摘出の憂き目に遭う。この絶望的な状態をどう防ぐのか、徹底検証してみたい。

 「地獄の痛み」
 お笑いコンビ『笑い飯』の西田幸治さんは、2年前に尿路結石で舞台を休んだが、そのときの激痛をこう表現した。他にも「金玉に針を刺したよう」とか、「股間にドッジボールが命中したときのよう」などと例えられることもある。とにかく尿路結石の痛みは激烈で、まれに失神する患者もいるほどだ。

 尿路結石は、日本人男性の11人に1人が発症するというデータがある。国際医療福祉大学三田病院の尿路結石破砕治療センターに勤める担当医は、次のように語ってくれた。
 「正しい知識を持っている人は少なく、とんでもない状態になってから来院することが珍しくありません。前兆として分かりやすい症状は血尿ですが、色は真っ赤とは限らないのです。コーラ色のこともあれば、朝一番にトイレに行ったときのように、やや濃い目の尿のときもあります。普段と違う色の尿が毎回続く場合は、発作の前触れと考えた方がいいでしょう」

 次は鈍痛だ。一般的に結石発作は、悶絶するような痛みを伴う。そのため、鈍痛ならたいしたことがないと思いがちだが、それは大きな間違いである。
 「結石発作の痛みというのは、石が尿管に落ちて動いたときに、尿管を傷つけて起こります。ところが、石が大きいと尿管内で動かず、痛みが起こらない。動いたとしても、そろりそろりとした動きで、鈍い痛みしか生じません。見過ごしやすい鈍い痛みの方が、要注意なのです」(前出・担当医)

 実は結石が大きいほど、体に与えるダメージは大きい。流れをせき止められた尿が停滞し、腎臓に溜まって「水腎症」を起こしやすくなる。最悪の場合、腎臓を摘出する結果ともなる。
 よく知られる通り、腎臓は2つある。1つ摘出しても命に別状はないが、疲れやすくなり、体の無理が利かなくなるなど、確実に日常生活の質は下がる。

 鈍痛は“背中の違和感”として表現されることが多い。共同クリニックの田口修医院長はこう言う。
 「ベルトの少し上の背中周辺に、突っ張ったような感覚があるという表現です。また、結石が膀胱付近まで下りてきて、痛みが生じている場合は、太ももの付け根や睾丸の辺りに鈍痛を感じます。併せて、残尿感や頻尿感を訴えるケースも多くなります」