―― 次に世界を驚かすのは私たちだ。

 このキャッチフレーズを掲げて、「サクラセブンズ」こと女子7人制ラグビー日本代表は、11月28日、29日、東京・秩父宮ラグビー場で、リオデジャネイロ五輪のアジア予選の第2ラウンド東京大会に臨む。7日、8日に行なわれた第1ラウンドの香港大会では見事優勝し、再び優勝すれば、文句なしで、リオデ五輪から新競技となったセブンズ(7人制ラグビー)のオリンピックへの切符を獲得する。

 そんなサクラセブンズは、美女アスリート集団である。

 その筆頭は、小学校時代からタグラグビー(※)からラグビーを始め、高校時代から代表として活躍するトライゲッターの山口真理恵だろう。香港大会でも決勝でのトライも含め、合計4トライを挙げる活躍を見せた絶対的なエースだ。女子ラグビー界の「大畑大介」「五郎丸歩」といったところか。
※誰でも安全に楽しめるようにと考えられた、コンタクトを排除したラグビー。腰に付けたリボン(タグ)を取り合うことでタックルとなり、相手の前進を止めることができる。

 高校卒業後はオーストラリアで研鑽を積み、帰国後、仕事とラグビーを両立させて「大人ぶっていた」が、今年に入って仕事を辞め、4月からは地元・横浜の中華街にある"元祖ブタまん"で有名な『江戸清』などのスポンサードを受けて競技に専念している。

「オリンピックに出場したい。そのために競技に集中できる環境に身を置きました。日本が置かれている状況を考えて、できることをどれだけ伸ばせるか。プレッシャーの中でパフォーマンスを発揮することが大事です」

 かつては女優の「石原さとみ」似と紹介されることも多かったが、「壇密」にも似ているとも言われている。どっちにせよ、トライ後の笑顔もチャーミング! 絶対的なスピードが武器であり、彼女の笑顔がたくさん見られる試合展開を期待したい。

 また、山口と小学校時代からの幼なじみ、身長168cmと長身の鈴木彩香も、多彩なパスとランで、同じく高校時代から女子ラグビーを引っ張ってきた。「ラグビー界のマドンナ」と言われており、女優の「貫地谷しほり」に似ているとの声もある。

 他にも「美人ラガール」はいる。ラグビーでも空中にあるボールは背が高い方が有利であり、身長170cmを超えるモデルのような選手が冨田真紀子と桑井亜乃の2人だ。

 冨田は父が関西学院大ラグビー部の主将経験者で、中学時代にバスケットボールから転向。強烈なタックルが持ち味で、早稲田大学国際教養学部から昨年4月にフジテレビに入社した。姉の彩紀子さんはモデルで、ミス・ユニバース・ジャパンのファイナリストとなり話題を呼んだ。

 北海道・帯広農業高出身の桑井は、2012年の春、円盤投げなど陸上競技の投擲からの楕円球に転向した。中京大時代には、ハンマー投げの室伏広治にも指導を受けたことがあり、サクラセブンズの中ではパワーに優れた貴重な存在だ。現在は、埼玉県・熊谷市の八木橋百貨店で働きながらオリンピックを目指している。大きな瞳と笑顔が印象的だ。

 こんな魅力的な美女アスリートたちが集まるサクラセブンズが、オリンピック行きを懸けた大一番を迎える。「走り勝つ」ラグビーを掲げて、年間200日以上にわたり、勝浦での砂浜トレーニングや自衛隊での訓練などを重ねて世界に通じるフィットネス、フィジカルの強化に取り組んできた。

「(サクラセブンズの)成長は、世界から見ても急激だと思います。個々の選手の能力が上がり、チーム力、フィットネスが強みになってきた」(中村知春キャプテン)

 ひと足先に男子7人制日本代表は11月7、8日に行なわれた香港大会の一発勝負で、リオデジャネイロ五輪行きを決めた。女子のサクラセブンズは、香港での第1ラウンリーグ戦で中国に負けたものの、決勝でカザフスタンに勝って見事に優勝し、ランキングポイント6を獲得。2位以下のポイントはカザフスタンが5、香港4、中国3、グアム2,スリランカ1となった。再び、東京大会でも同じ形式で戦って、合計ランキングポイントが多かった1チームが2016年のリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得。2〜4位になった場合は来年6月までに行なわれる世界最終予選に回ることになる。

 サクラセブンズはランキングポイントでかなり優位に立ち、さらにホーム開催という大きなアドバンテージを持って、東京大会に臨める。しかし、彼女たちの目標は「オリンピックでのメダル獲得」であり、勢いをつけるためにも、多くのファンの目の前で全勝優勝し、自分たちの手でリオデジャネイロの切符を手にしてほしい。そして、サクラセブンズの選手たちの満開の笑顔が見たい。

斉藤健仁●文 text by Saito Kenji