ゴールこそ決められなかったもののインパクト十分の一撃も放ったオナイウ。FWのポジション争いに名乗りを上げた。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 神奈川キャンプ最終日に行なわれた湘南との練習試合で、1トップで先発したのがオナイウだ。湘南にペースを握られた序盤はボールに絡めず、存在感は希薄だった。しかし先制点を奪われた直後の29分、「岩波くんがクリアしたボールが多分こぼれてくるだろうと思って」と、上手く右サイドを抜け出し右足を一閃。

【写真】U-22日本代表 1-1 湘南
 
「GKが出てくるのが分かったので、ワンタッチで打ちました」という強烈な一撃は惜しくもポストに弾かれたが、そのポテンシャルの高さを見せ付けるには十分だった。
 
 これでリズムに乗ると、その後は中島との好連係でチャンスを演出。34分にはドリブルから中島にパスを送り、GKと1対1の場面をお膳立てした。
 
 20歳の若きストライカーは決して現代表の常連ではなかった。初招集されたのはコスタリカとの親善試合を控えた今年6月の合宿でのこと。今キャンプも追加招集メンバーだった。ただ徐々に周囲との連係も高まり、自らの持ち味を示し始めている。
 
 その点は本人も「今日の練習試合もそうですし、ボールに触る機会が増えたと思います。周囲に絡める回数が多くなったので良かったです」と笑顔を見せる。
 
 湘南戦で、残念だったのは得意とするヘディングシュートが見られなかった点だ。その驚異的な跳躍力で、高校時代には180センチほどのGKの手の上からヘディングを決めたこともあるという。
 
 この試合でもクロスに合わせようとゴール前で待ち構える姿が見受けられたが、なかなか良いクロスは供給されなかった。それでも「(周囲は僕の動きを)見てくれていると思いますが、DFにマークされていたりもする。でも自分はゴール前に突っ込んでいけているので、そのタイミングで上げてくれれば触れると思う」と力強く語る。
 
 FWの定位置争いは熾烈を極めている。湘南戦で終盤に出場し、貴重な同点ゴールを奪った鈴木、本来はMFだが後半途中からオナイウに代わり1トップを務めチャンスに絡んだ鎌田ら、ライバルは多い。だが、さらなる伸びしろを秘めているであろうポテンシャルの高さは誰にも引けを取らない。
 
 来年1月のリオ五輪最終予選へ向けた生き残りレースに勝ち、“日本の秘密兵器”として大暴れする姿を是非とも見てみたい。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)