産婦人科を舞台にした綾野剛主演の『コウノドリ』(TBS系)が高視聴率を獲得して話題を集めている。人の生死に関わる舞台で懸命に働く医師や看護師は人々の尊敬を集めるが、実際の現場は決して美しいことばかりではない。病院の表も裏も知り尽くした現役ナースたちが赤裸々に語り合った。

「最近医療ドラマって本当に多いですよね。でも、ああいうのってあまり観ないんです。あまりに現実離れしていて……」

 そう口を揃えるのは都内の総合病院やクリニックで働く現役看護師たちである。

 黒髪が似合うハキハキとした喋り方が特徴の泌尿器科Aさん(40代)、最年少で長髪、おしとやか系の外科Bさん(20代)、茶髪で笑顔が印象的な耳鼻科Cさん(30代)の美人ナース3人だ。匿名を条件に本音を明かした。

──ナースにとって、医師はどんな存在なのか。

外科B:ハッキリいってドラマみたいに優しくて魅力的なドクターは少ないです。患者さんから「先生さま」といわれるうちに勘違いするのか、看護師を見下す医師が多い。

耳鼻科C:そういう人に限って、各病棟に看護師の恋人を作るんですよ。ウチのドクターは、夜な夜な医局(医師の事務室)でイチャついてる。

泌尿器科A:ウチの妻帯者のドクターは忘年会の景品に「○○先生とデート」券というのをつけてくる。別に行きたくもない看護師が当たれば、愛人の看護師にその券を譲る。

 バレバレなんだけど、奥さんや周囲の目が怖いから下手な小細工しているんですよ。反対に、「一晩だけお願いネ」とか単刀直入にいってくるドクターもいて(苦笑)。

外科B:でもお金を持っているのは確かですよ。だからドクターを狙っている看護師はいますね。30代後半の先輩ナースがそう。

耳鼻科C:看護師のお給料は薄給だからね……。

──看護師の生活は厳しい?

耳鼻科C:私たちの基本給は病院にもよるけど、新卒で18万円くらい。最初は同年代の会社員と変わらないけど、そこからなかなか給料が上がらないから頑張って夜勤しないと稼ぎは増えません。

泌尿器科A:その点ドクターはいいよね。研修医も給料が安いとはいうけど、外勤バイトすれば一晩に10万〜20万円は貰える。

外科B:夜勤や病棟手当、危険手当とかがついているからまだマシだけど、ないと本当に厳しい。だから、夜勤がないクリニック勤務の看護師にはキャバクラで働いている子もいます。そもそも夜が暇だし、聞き上手で、あとなぜかお酒に強い人が多い(笑い)。看護師からキャバ嬢に転身する子はとても多いですよ。

耳鼻科C:キャバクラからの“出戻り”なんてのもいたりしますよね。キャバは若いうちしか働けないけど、看護師は歳をとっても続けられるし、結婚して子供を産んでもアルバイトとして働くこともできるから。

泌尿器科A:結婚といえば、ドクターと結婚する看護師は意外と少ない。多いのは消防士や警察官かな。運ばれてくる患者に一緒に付き添った救急隊員や警察官と結婚っていうのがよくあるパターンですね。

耳鼻科C:でも結婚しても、お互い気が強いから別れちゃうことが多いですよね。周りにはシングルマザーもいっぱいいますよ。看護師はどこも人手不足で再就職は簡単。安いとはいえ旦那さんがいなくても何とかなる程度の収入も、一人で生きていく肝っ玉も看護師にはあるからでしょうか。

※週刊ポスト2015年12月11日号