1児の母・潮田玲子さんが取得した「食育インストラクター」ってどんな資格?

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今月23日、元バドミントン日本代表の潮田玲子さんが、食育インストラクターの資格を取得したそうです。潮田さんが取得した資格は、正式にはアタッチメント・食育インストラクターというそうですが、「子どもの成長のための食育」についての知識を得るための資格を、今年9月に第1子を出産した潮田さんが取得したのは興味深いですね。国も基本方針を掲げる食育の大切さと、資格の有効性についてご紹介しましょう。

明治時代にすでにあった食育の概念


「食育」とは、自分の健康にとって良い食事や食習慣を自分で判断できるようにするための教育で、これには伝統的な食文化の理解・継承なども含まれます。食育という言葉は、2005年に国会で「食育基本法」が成立したことにより広く知られるようになりましたが、じつはそのルーツは明治時代にまでさかのぼります。薬剤師・医師であり、のちに軍医薬剤監になった明治の食養研究家・石塚左玄(いしづかさげん)が、教育のなかで初めて食育の大切さを説いたといわれています。随分昔から、子どもの成長と健康を考える上で、食生活は重視されていたんですね。ちなみに食育基本法では「食育」は下記のように位置づけられています。

1.生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの
2.様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てること

食育基本法が制定された背景には、ジャンクフードなどの偏った食事や、こうした食生活の変化による肥満や生活習慣病(がん、糖尿病など)の増加が問題となっていることがあります。さらに、環境汚染や農薬、添加物などによる「食の安全」への不安、低下傾向が続く食糧自給率なども、法律制定の理由となっています。

食育インストラクターとは?


日本食育インストラクター協会によると、食育インストラクターの資格を取得する際には「なにを食べれば健康に良いか」ということに加え、食事に関するしつけやマナー、食糧や環境に関する問題まで学んでいくとのことです。また、こうした知識を身につけて、所定の資格を取得すれば「食育インストラクター」として活動ができます。

ほかにも、食育に関する資格では「食育アドバイザー」など通信教育で手軽に取得できるようなものもいくつかあります。こうした資格は民間資格ですので管理栄養士などの国家資格と違って、単独で仕事や就職に役立てるのは難しいかもしれませんが、関連職種に就くとき、また自身の育児や身近な人へのアドバイスの際に必要な知識を得るには、有効といえるでしょう。

「食」の影響をもっとも受けるのは子ども


食育基本法成立のきっかけとなった偏食、やせ願望による過度なダイエット、肥満、生活習慣病といった問題は、いまや大人だけでなく子どもにまで波及しています。栄養バランスや食の安全性など、食べものによって心身の健康にもっとも影響を受けるのは、成長途中にある子どもたちです。明治期に食育が提唱されたのとは状況が異なり、現代日本はすっかり豊かになったはずですが、こうした理由で再び食育が叫ばれているのは皮肉な話ですね。

体の健康だけでなく、子どもの人格形成や精神面にまで「食」やそれを取り巻く環境が影響を与えることを考えると、まずは親が正しい食育の知識を身につけることが重要とされているのでしょう。

<参考>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151123-00000049-dal-ent
(潮田玲子 食育インストラクター認定 デイリースポーツ)
http://www8.cao.go.jp/syokuiku/data/pamph/pdf/syoku_suisin.pdf
(食育基本法について)
http://www.npo-shokuiku.com/
(日本食育インストラクター協会)