「MarkeZine Day 2015 Autumn」で行われた、fluct小澤昇歩氏による講演

写真拡大 (全4枚)

 東京・目黒雅叙園にて先月開催された「MarkeZine Day 2015 Autumn」に出席してきました。MarkeZine Dayは、マーケティング情報専門メディアの「MarkeZine」を運営する翔泳社が主催する、いわばマーケティングの祭典とも言えるイベント。多くの企業のマーケティング担当者たちが集まります。

 今回は「デジタル広告/マーケティング領域のトレンドを一日で把握」というサブテーマが掲げられていたので、広告業務に携わる方が特に多く出席されたのではないでしょうか。

 さて、MarkeZine Dayに参加したのは私、新人マーケターのチナツです。日々マーケターの「プロ」を目指し、マーケティング業務に明け暮れる私ですが、さらなるステップアップのチャンスを求め出席してきました。

 出席したのは、fluct(講師:取締役 小澤昇歩氏)による、「メディアマネタイズはRTBの次の世界へ。Googleが提供する最先端のプラットフォームを利用したプライベートマーケットプレイスが世界を変える。」という講演です。

 今回登壇したFluctは、国内最大級のSSP事業者で、DFP(Doubleclick for Publishers/ダブルクリックフォーパブリッシャーズ)などの広告運用ツールを提供する、国内に2社あるGoogleの認定パートナーのうちの1社でもあります。最大級の規模の広告・媒体を取り扱い、認定パートナーとして常に最前線の情報を蓄積したSSPならではの視点で講演されていました。

 そして昨年くらいから、じわじわと盛り上がってきているPMP(Private Market Place/プライベートマーケットプレイス)ですが、名前は聞いたことがあっても、「どんなメリットがあるの?」「来るPMP時代に備えて何をすべき?」「そもそもPMPってなに!?」と疑問は尽きなかった新しい広告システム。講演は、そんな広告担当者たちの不安を解消してくれるような内容でした。

 このPMP、一体どんなシステムで、PMPによってどんなことができるようになるのでしょうか。「アドテクノロジー」(アドテク)の動向を追う本コラムでは、講演の模様を前編・後編の2回にわたってレポートしたいと思います。

■PMPの大前提、「RTB」という制度

 そもそも、前提としてRTB(Real-Time Bidding/リアルタイムビッディング:リアルタイム入札)の方式を採られた広告配信制度があります。RTBはユーザーがウェブページにアクセスした時に、1つのインプレッション(広告の表示)を巡って超高速でとり行われるリアルタイムのオークションです。

 簡単に言ってしまえば、ウェブページを見に来たユーザーの情報が送られてきた瞬間、そのユーザーに対して広告を表示したいと思った広告主が「自分ならこのユーザーにいくら出せる」と意思表示をし、そのなかで一番高値を挙げ、かつ当該ウェブページを保有する媒体側が定める最低ラインをクリアした広告主が見事、そのユーザーに対して広告を表示する権利を得るのです。

 もちろん、ユーザーがウェブページを呼び出すたびにリアルタイムで行われるので、実際の企業の広告担当者たちが集結しオークションをするわけではなく、あらかじめシステムに設定された情報をもとにシステムが処理してくれています。

 ちなみにオークションはDSP(Demand-Side Platform/デマンドサイドプラットフォーム:広告主が効率的に広告出稿するためのプラットフォーム)と、SSP(Supply-Side Platform/サプライサイドプラットフォーム:媒体側が収益の最大化を目的として利用するプラットフォーム)とで2回行われます。DSPで勝ち抜いた広告主がSSPのオークションに進めるのであり、SSPでは各DSPで勝ち抜いた広告主同士が争います。

 少し複雑なので具体的な例を出してみたいと思います。例えば、クリスマス商戦。毎年この時期になると化粧品メーカーが気合いの入ったクリスマス限定コフレを発売しますね。化粧品メーカー各社はクリスマスコフレに関する広告をどんな人に向けて配信したいでしょうか。当然ニーズのある層として、化粧品などの美容に興味があるような20代〜40代の女性を想定しているのではないでしょうか。そういった広告主がいる状況を想定したいと思います。