カサカサ肌やインフルエンザウイルスも撃退!? 加湿器なしで加湿する方法

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空気の乾燥が気になる季節です。冬場を健康に乗り切るには、潤いが大切。手っ取り早いのは加湿器を導入することですが、それなりの値段がするし、置き場所やメンテナンスの問題を考えると、二の足を踏む人もいるでしょう。そこで、加湿器を使わずにお部屋の湿度を高める方法をご紹介します。

ドライアイの原因にもなる乾燥


そもそも空気が乾燥すると、私たちにとってどんな不都合があるのでしょうか? 例えば、肌や喉、目への悪影響です。肌のコンディションに良い湿度は60〜65%と言われており、50%を下回ると肌が乾燥し始めるとされます。

喉や鼻の粘膜も乾燥することによって保護機能が低下し、細菌やウイルスの攻撃を受けやすくなります。一方、インフルエンザウイルスは湿度が40%程度に下がると活性化するため、乾燥した粘膜などを通じて感染する可能性が高まるのです。

さらに、近年パソコンやスマートフォンの使用などで増えているドライアイも、湿度が50%以下になると起こりやすくなると言われています。

また、空気が乾燥すると静電気が生じやすくなるため、金属に触るときにビリっときたり、プリンターなどの機械類が不調を起こしやすくなったりしります。このように、空気の乾燥はデメリットだらけと言えます。

乾燥は自覚しにくい


室内で快適に過ごすための湿度は40〜60%とされますが、冬は空気そのものが乾燥しているだけでなく、エアコンで室温を上げることでさらに湿度が下がります。同じ水分量の空気なら、温度が高いほうが湿度(相対湿度)が下がるためです。

また、湿度は温度と違って人間の皮膚感覚で変化を知覚することが難しいため、乾燥を自覚しないまま長時間過ごしてしまいがちです。快適な湿度管理のためには、湿度計を利用するのがより確実でしょう。

部屋干しやお鍋の加湿効果は?


では、加湿器以外で湿度を上げる方法にはどんなものがあるでしょうか。よく言われる方法のひとつが、洗濯物の部屋干しです。ただし、ハンドタオル1枚程度では湿度はほとんど変化しないという報告もあります。大量の洗濯ものを部屋干しすれば、一定の効果は期待できるかもしれませんが、湿度維持のために常時洗濯物を干しておくというのはあまり現実的ではなさそうです。

さらに、フローリングを水拭きしたり、霧吹きで水をまく、観葉植物を置くといった方法が上げられます。鍋料理で湯気をどんどん放出させるといった提案もありますが、いずれも、加湿する量や時間が十分ではないため、効果は限定的と言えるでしょう。

アクアリウムで加湿?


一方で、一定の加湿効果が期待できそうなのが、金魚や熱帯魚を飼う水槽、いわゆるアクアリウムの設置です。水槽のフタを半分ほど開け、中の水をポンプなどで循環させることによって室内の湿度が高まるという実験報告があります。

洗濯物の部屋干しやお鍋と違って、アクアリウムは長期的に部屋に設置するため、乾燥する季節を通じて一定の効果が期待できそうです。美しい水槽を鑑賞する楽しみや癒し効果も合わせて評価できるなら、検討する価値はあるかもしれません。

室温を下げるという裏技


より単純な方法としては、エアコンなどの暖房器具で室温を上げすぎないことが挙げられます。理論上、温度25°Cで湿度34%の空気は、温度を22°Cに下げることで湿度は40%にまで上がり、インフルエンザウイルスがより活動しにくくなります。

温度を下げすぎて快適さが失われるのは避けたいところですが、湿度が上がると体感温度も上がるため、想像していたより低めの温度設定でも平気な場合もあります。もし寒く感じる場合は、重ね着やブランケットなどで調節してもいいいかもしれません。

適度な加湿は快適な生活環境につながる一方、過度な湿度は結露やカビ・ダニの原因になります。エアコンと加湿器で温度・湿度を上げ過ぎるのは要注意。賢い乾燥対策で、すこやかに冬を過ごしたいですね。

<参考>
●東京都福祉保健局「冬季における有効な加湿方法」

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/tamafuchu/eisei/rejionera_taisaku/kansen_yobou.html

●SUUMOジャーナル「加湿器を使わなくてもできる? 手軽な加湿対策を実際にやってみた」
http://suumo.jp/journal/2013/11/20/55507/

●日本観賞魚振興事業協同組合「観賞魚で乾燥対策キャンペーン」
http://www.jafa-net.org/dry

<執筆>
●阿佐木ユウ(フリーライター)