1年間の休養を経て、自慢のトリプルアクセル(3A)に磨きをかけた浅田真央。グランプリ(GP)シリーズ第3戦中国杯優勝の勢いに乗り、第6戦NHK杯でも結果を出し、12月にスペインで開かれるGPファイナル進出を狙う。

「今の真央ちゃんの3Aは佐藤信夫コーチが“完成の域”と太鼓判を押すほどで、中国杯のフリーでは基礎点に出来栄え点が加わり、3Aだけで10.36点を稼ぎました。ショートプログラム(SP)とフリーの3Aがともに基礎点以上の得点となった試合は、実に5年ぶりのこと。自信に満ち、アグレッシブな演技をしているだけに、間違いなく優勝争いを演じてGPファイナルへの切符を手にすると思います」(スポーツ紙記者)

この華麗な復活の陰には、ある秘策があったという。

「ソチ五輪前までは、佐藤コーチや夫人が自らビデオ撮影し、フォームなどのチェックをしていたんです。でも、休養中は母校の中京大で3Aのフォームを科学的に解析してもらい、それらのデータを参考にして修正したそうです。その結果が流れるような助走からの踏切であり、身体が沈み込んだり、ブレるという悪い癖が消え、軸のしっかりとした回転が生まれ、スッとまっすぐに着氷。全盛期に近い出来栄え点が加算されたんです」(スポーツライター)

美しい3Aと同時に、成功率の高さも特筆ものだ。

「復帰の舞台となった10月3日のジャパンオープン。その前日の公開練習に集まった報道陣の多くが“1年ぶりじゃ、初戦は厳しいかな”と不安視する中、3Aに3回挑み、パーフェクトでした。真央ちゃんは会心の真央スマイルを浮かべながら、“楽に跳べるようになったかな”とおどけるぐらいの余裕の表情でした」(出・スポーツ紙記者)

ニュー3Aの完成度の高さは、元フィギュアスケート日本代表の渡部絵美氏の目にも留まっていた。

「この前の試合を見て、3Aは以前に比べよく回っていましたし、すごくきれいに見えました。思い切りがすごくよくて、こわばったような入り方もしていないし、いいスピードで回転していました」

現役の女子選手で3Aの成功者といえば、浅田のほかにロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワだけ。復活を決意した春先から浅田は、3Aの完成を目指し何度となく、地道に肉体改造と食生活の改善に取り組んでいた。

「体幹トレーニングを練習メニューに加えると同時に、焼き肉が大好きな真央ちゃんが鶏肉と野菜中心の食生活に切り替えた。3Aの回転中の写真を見ると、食事改善を加えたうえでの肉体改造の成果が一目瞭然です。胸元と肩甲骨周辺の筋肉なんて男子顔負け。あとは持久力の面でしょうか」(前出・ライター)