浸透してきた「ジェネリック医薬品」、今までと何が違うの?

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ジェネリック医薬品が安価なワケ

医療費の増加を抑制しようと、最近になって処方箋薬局などで目にする機会も多くなったのが「ジェネリック医薬品」です。そもそも、ジェネリック医薬品とは、新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に発売される医薬品で、価格も安価に抑えられています。

一般に新薬を開発するには莫大な時間と費用がかかります。金額は数百億円ともいわれ、その開発費のために新薬製造の特許を取得し、他メーカーがまねできないように保護します。しかし、この特許は永久的なものではありません。特許期間は20〜25年といわれ、この特許が切れた後に別会社が同じ有効成分を使用して製造・販売します。それが、ジェネリック医薬品というわけです。

ジェネリック医薬品は、既に有効性や安全性が確認された成分を使用しているため、開発にかかるコストもかなり抑えられ、国が薬価・薬の値段を新薬に比べて2〜6割に設定しています。これは、毎年膨大化する医療費対策にもなります。欧米では80%がジェネリック医薬品といわれていますが、それに比べれば日本は遅れを取っているといえます。患者としても負担が減り、薬の種類によっては1年間で、1万円近く金額が抑えられることもあります。


体質に合わず、効果に違いが出ることも

しかし、新薬とジェネリック薬は、全く同じものではありません。有効成分とその量、効き目や安全性は同じですが、味や形状、添加物は別の会社が特許を持っていて、使用できないこともあります。また、ジェネリック医薬品を開発した会社が薬の味、飲みやすさ、安定性を改善するために、あえて味や形状を変えることがあります。

そのため、今まで服用していた新薬との味や形状に違和感を覚えることもあるでしょう。また、人によっては、主成分以外の成分が体質に合わず、効果の違いが表れることもあります。ジェネリック医薬品に切り替える際は、お試し期間を設定して本格的に服用することをお勧めします。このお試し期間で、今までの新薬との違いがないことを自身で納得してからジェネリック医薬品に切り替えることを、日本薬剤師会も提案しています。


今後はさらに薬の選択の幅が広がる

服用するかどうか決めるときは、医師・薬剤師にも相談してください。特に、持病などのために長い期間その薬を服用することになれば、それだけ薬代もかかります。はじめからジェネリック医薬品を選ぶのも、一つの方法です。

来年2016年度診療報酬改定では、ジェネリック医薬品を普及させるために新たに販売されるジェネリック医薬品の価格・薬価を引き下げる議論がされています。患者という立場からも、薬の選択の幅が広がっていくと予想されます。よく説明を受け、判断してください。


【小林 潤子:薬剤師】


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