ドルトムントでの香川は非の打ち所がない。トーマス・トゥヘル監督やチームメイト、サポーターと固い絆で結ばれ、クラブ側が絶対に手放せない戦力と見なしている。 (C)Getty Images

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 今年1月にオープンする冬の移籍市場で、香川真司が新天地を求める可能性はゼロに近い。チャンピオンズ・リーグ出場権の獲得に向け、好調を維持するドルトムントで不可欠な存在であるうえ、トーマス・トゥヘル監督やチームメイト、サポーターと固い絆で結ばれ、クラブ側が絶対に手放せない戦力と見なしているからだ。

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 ただ、大車輪の活躍を見せているだけに、引き抜きの噂がないわけではない。発信源はイングランドだ。昨季までドルトムントを率いていたユルゲン・クロップリバプールの新監督に就任した10月8日を境に、ファンやブックメーカーが、彼の?愛弟子〞である香川のプレミア再挑戦の可能性に言及し始めたのだ。

 もっとも、肝心のクロップが古巣からの主力の引き抜きを望んでいないという見方も強い。それを裏付けたのがドイツ紙『ビルト』の取材に応じたドルトムントのハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOの言葉だ。

「ユルゲンはBVB(ドルトムントの略称)が不利益を被ることはしない。100パーセント確信している。我々の選手たちにアプローチしないと」

 それでもリバプール界隈が沈静化する気配はない。マルコ・ロイスやイルカイ・ギュンドアン、ピエール=エメリク・オーバメヤンらとともに、香川の獲得を望むファンの声は小さくなく、『Joe.co.uk』の運営者は10月25日に「香川はじきにリバプールにいると思うよ」とツイッターで?予言〞。その2日前には、マンチェスター・ユナイテッドで同僚だったリオ・ファーディナンドが、「彼はクロップを父親のように慕っていた」と語り、香川の入団を期待するレッズ・ファンを喜ばせた。

 冒頭で述べたとおり、移籍の可能性はかぎりなく低い。一度、プレミアで挫折を味わった香川が、リスクを伴うシーズン途中の退団を選択するとも考えにくい。サプライズが起きるとすれば、リバプールが香川の推定市場価格を大幅に上回る巨費を用意し、恩師クロップが説得に乗り出した場合に限られるだろう。

文・遠藤孝輔(サッカーライター)

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