主婦はキャッシング・カードローンを申し込めないってホント?

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「お給料日前にお金が足りない!」「急にお金が必要になった!」というときに頼りたくなるのが、手軽にお金を借りることができる“消費者金融のキャッシング”や“銀行のカードローン”ですよね。

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ところが、キャッシング・カードローンを申し込むには「安定した収入があること」というのが条件になっています。

そうすると、専業主婦・主夫は本当にキャッシングやカードローンに申し込めないのでしょうか?
消費者金融会社のキャッシングは、ほとんど無理
手軽そうに見える消費者金融会社でのキャッシングですが、収入のない専業主婦・主夫の場合、申し込んでもほとんど審査で落ちてしまうのでキャッシングは困難です。

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パート収入やアルバイト収入がある場合には審査に通る可能性があるのですが、無収入の場合はちょっと…なんてことが大半。

その理由は、「貸金業法」という消費者金融会社やクレジットカード会社、信販会社などの「貸金業者」を対象とした法律にあります。

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「貸金業法」は2010年6月に改正され、専業主婦・主夫がお金を借りる場合は、配偶者の年収を証明する書類や、配偶者の同意書などの書類が必要になりました。

そのことで、「配偶者の同意書や収入証明書をもらったり、確認したりするのは実務上難しい」と考えた大手・中堅消費者金融会社は、専業主婦・主夫へのキャッシングをやめてしまったのです。

そのため、専業主婦・主夫は消費者金融会社からのキャッシングは無理という状態になっています。
銀行のカードローンには「専業主婦でもOK」のところが一部にある
銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫などの金融機関は「貸金業者」ではないため、「貸金業法」の制限を受けません。

つまり、銀行などは、配偶者の同意書や収入証明書がなくても専業主婦・主夫にカードローンを発行してもOKなのです。

ただし、貸し倒れリスクを考えて、専業主婦・主夫にお金を貸してくれる銀行はごく一部で、また利用限度額も「50万円まで」「30万円まで」と低く設定されています。

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専業主婦・主夫にカードローンを発行してくれる銀行を見分けるには、広告の文章をチェックすることです。

「専業主婦・主夫でも申込OK」といった表現があれば、審査に通る可能性があります。

また、銀行の公式ホームページの「カードローン」のページに載っている、「よくあるご質問」のページをよく見てみましょう。

「Q:カードローンは誰でも申し込めますか? → A:配偶者に安定した収入があれば申込可能です」などと書いている銀行もあります。

なかには、「専業主婦専用カードローン申込ページ」を設けているネット銀行もありますよ。
最後の手段!?クレジットカードの家族カードでキャッシング
専業主婦・主夫の最後の手段としては、安定した収入のある夫(主夫の場合は妻)名義のクレジットカードでキャッシングをすることです。

クレジットカードについているキャッシングの利用限度額の範囲内なら、家族カードでもキャッシングできるものがほとんどです。

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クレジットカードにキャッシング機能をつけていなかった場合は、キャッシング枠の追加を申し込むことができます。

キャッシング枠の審査がありますが、過去に延滞などの返済トラブルがなく、他社に借金もなく、定収入がある人の場合はキャッシング枠の追加審査に通る可能性は高いです。

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ただし、クレジットカードの利用明細書にキャッシング利用の履歴が掲載されるため、夫(主夫の場合は妻)にバレる可能性はあります。

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以上のように、専業主婦・主夫には厳しいキャッシング・カードローン環境ですが、探せばキャッシングやカードローンは十分可能です。

なので、いくらお金に困っても、決して悪質な業者や正体がわからない業者には手を出さないようにしましょうね。

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<プロフィール>

おおいみほ
ファイナンシャルプランナー(AFP)/二級ファイナンシャル・プランニング技能士

銀行にて、預金商品やローン商品、クレジットカード商品のマネジメント業務を経て、現在はウェブサイトなどのマネー関連記事の執筆、個人投資家として活動中。

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