世界経済の先行き不透明感はますます強まっており、9月の外国株も軟調な相場が続いた。中国当局は景気と株価を支える政策を少しずつ打ち出しているが、どれほど効果が表れるのか注目したいところだ。

米国利上げは見送りも、
先進国と新興国は
おおむね全面安に

9月の外国株相場は、8月に続いて先進国、新興国ともほぼ全面安となった。
懸念材料のひとつである米国の利上げは、9月16〜17日に開かれたFOMC(連邦公開市場委員会)では見送られたものの、むしろ「利上げを延期するほど世界経済の先行きは悪いのか?」というマイナス心理が働き、翌18日のニューヨーク・ダウ平均が大幅下落するという予想外の展開になってしまった。どんな材料が出てもネガティブに受け取られやすい脆弱な地合いがい続いているのかもしれない。
ただ、9月のダウ平均の下落率は1・5%と、ほぼ横ばいにとどまっている。
8月に「中国版ブラックマンデー」を引き起こした中国株は、中国本土市場の主要インデックスである上海総合指数が4・8%安、香港のハンセン指数が3・8%安と9月も続落。下げ幅こそ8月よりは小さくなっているが、中国経済の減速に対する不安は続いている。
中国財政省は9月8日、景気を下支えするため財政政策の強化、インフラ投資の拡大、税制改革の加速などを進めると発表したが、株価を支える効果は限定的だった。
上海総合指数は7〜9月の3カ月間で約3割、ハンセン指数は約2割下落している。特に上海総合指数は、心理的な節目となる3000ポイント近辺での推移となっており、投資家の不安はいまだ拭えていない。
東南アジア株は、海外マネーの流出と通貨ルピア安が続いているインドネシアのジャカルタ総合指数が6・3%安。
同じく通貨リンギットが売り浴びせられたマレーシアは、ナジブ首相が9月14日、株価
押し上げのため200億リンギット(約5400億円)の資金を政府系投資機関に注入すると発表したことなどから、KLCIインデックスは8月からほぼ横ばいとなった。

※この記事は「ネットマネー2015年12月号」に掲載されたものです。