決断迫られる日米当局。ドル安もそろそろ限界か。

いが殺到した。ドル/円相場は、朝方の1ドル=122円台から一時は115円台に突入。心理的節目となっていた120円台を割り込み、ロスカットを巻き込んで下落が加速した。その後は、ややリバウンドに転じているものの、10月上旬現在でも1ドル=120円近辺での横ばいが続いている。「9月といわれていた米国の利上げは新興国経済に配慮して見送られました。ヘッジファンドなど短期筋のポジションを示すIMM通貨先物では、ドル買いポジションの縮小が顕著です。これは米国の利上げが遠のいたとみている投資家が多いためと考えられます。実際、10月に発表された米国雇用統計では、非農業部門雇用者数がネガティブサプライズとなりました。これでは、FRB(連邦準備制度理事会)のイエレン議長も慎重な姿勢を強めざるをえません」とは、岡三オンライン証券の武部力也氏。

一方、国内では日銀による追加金融緩和が期待されている。

「個人的には11月19日の会合が有力と見ていますが、いずれにしても近い将来、追加緩和に踏み切ることになりそうです。利上げを目指す米国にしても、どこかで決断しなければなりません。つまり、日本は緩和、米国は引き締めに向かっていますので、ドル/円相場でいえば、日米のファンダメンタルズは爛疋觜癲扮澎臓〞のベクトルで一致していることになります。ここから大きくドルを売る理由は見当たりません」と武部氏は言う。

※この記事は「ネットマネー2015年12月号」に掲載されたものです。