“傾いたマンション”問題で杭打ちデータ改ざんが発覚したのは旭化成建材だが、影響は親会社の旭化成本体の社員にも及んでいる。36歳・旭化成社員が語る。

「手掛けていたのはグループ会社の一社で、偽装と旭化成本体とは関係ない。僕たち社員も当初はそんな意識でいたんです。でも、ニュースを見ている世間の人にとっては、親会社だろうが子会社だろうが関係ないんでしょうね。
 
 母親からは『大丈夫なの?』と心配の電話があり、妻も実家の両親に説明するのが大変だとこぼしていた。会社には『グループ会社全体で責任を取れ』『全社ボーナスを出すな』などのクレームが来ていると、同期の社員から聞きました」

 この社員が旭化成を志したのは、テレビ番組『なるほど!ザ・ワールド』(フジテレビ系)で、CMを一社提供していた企業イメージが大きかったという。

「でも、ブランドの評価なんて儚いもの。9月の豪雨で鬼怒川の堤防が決壊した時は、ヘーベルハウスがびくともしなかったことが話題になり、株価が急騰。それからたった2か月でこんなことになるなんて……。上げるだけ上げられてから、谷底に落とされた気分です」(前出・旭化成社員)

※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号