なぜ日本代表は「ユニネーム」のないユニフォームを着用していたのか?

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17日、アウェイでカンボジアと対戦した日本代表。

攻めながらもなかなかゴールが奪えずさらには岡崎慎司がPKを失敗してしまうシーンもあったが、後半にオウンゴールと本田圭佑の得点で0-2と勝利した。

これで日本はグループEの首位をキープし、勝ち抜けまであと一歩の状況となった。

年内最後のインターナショナルマッチウィークを2連勝で終えた日本代表だが、この11月シリーズではちょっと気になることがあった。

今回のシンガポール戦とカンボジア戦で日本代表は新しいモデルのユニフォームを着用していたのだが、選手たちのユニフォームには「ユニネーム」が入っていなかったのだ。

日本代表1

日本代表2

選手たちの名前をプリントする「ユニネーム」。

本来であればシャツの背番号の上に記されているはずであるのだが、この連戦での日本代表のユニフォームにはユニネームが確認できなかった。

選手名のプリントがあるだけでデザインの雰囲気も少し変わってくるため、ちょっとした違和感を感じた人も少なくないはず。

このワールドカップアジア2次予選は9月にスタートしたが、ホームでのカンボジア戦ではこの通りユニネームが見られた。

カンボジアに3-0勝利で、ワールドカップ予選初白星SAMURAI BLUE(日本代表)は9月3日、2018 FIFAワールドカップ ロシア・アジア2次予選でカンボジアと埼玉スタジアムで対戦し、3-0で勝って同予選初勝利を挙げました。...
Posted by サッカー日本代表 on 2015年9月3日

では、なぜこのようなことになったのだろう?

そこで、FIFAが発行している2018年ワールドカップのレギュレーションを参照してみた。

第24項「Team equipment(チームの用具)」には、このような記述がある。

本来は英語で記されているが、今回は日本語訳もあわせてご紹介する。

Team equipment

5.
Each player shall wear a number between 1 and 23 on the front and back of his team shirt and on his playing shorts. The colour of the numbers must contrast clearly with the main colour of the shirts and shorts (light on dark or vice versa) and be legible from a distance for spectators in the stadium and television viewers in accordance with the FIFA Equipment Regulations.

それぞれの選手は、1から23までの番号をユニフォームとパンツの前と後ろに身につけなければならない。FIFA Equipment Regulationsに従って、番号の色はユニフォームとパンツのメインカラーと明確に対照的であり、スタジアムの観客席やテレビの視聴者からでも読みやすいものでなくてはならない。

―「2018 FIFA World Cup Russia™ REGULATIONS」

この項は予選のレギュレーションを対象としており、この第24項では用具の説明が記載されている。

それによれば、今予選でメンバー入りした選手は1から23の背番号をつけなければいけないようで、23より大きな番号は認められないのだという。また、背番号の色についても決まりがあるようだ。

そしてこの項の続きに今回の疑問の答えが書いてあった。

It is not compulsory for the name of the player to appear on his shirt during the preliminary competition.

選手の名前をユニフォームにつけることは、予選の段階では強制ではない。

―2018 FIFA World Cup Russia™ REGULATIONS

そう、ワールドカップの予選ラウンドでは「ユニネーム」の装着は強制ではなく、日本はこのルールに従っただけなのだ。

日本代表がなぜユニネームをつけなかったのかは不明だが、万が一ユニネームつきのユニフォームを用意してその選手が離脱した際に代えが利かないからかもしれない。あるいは、マーキング付きユニフォームのセールスに関係するのだろうか。

いずれにしても、日本はFIFAのルールに従っただけであったことが分かった。

とはいえ、このワールドカップ予選でユニネームをつけているチームもある。

例えばアルゼンチンは…

今回の南米予選ではこのようにユニネームをプリントしていた。このあたりのスタンスは各チームによってバラバラなのだろう。

ちなみにユニネームに関するレギュレーションはコンペティションによって様々であるようだが、EURO2016のレギュレーションを読むと、こちらは予選段階からユニネームの着用が義務付けられているようだった(和訳の解釈が複数考えられ、異なる可能性もある)。

そのためか先週から今週にかけて行われたEURO2016プレーオフでは…

Posted by UEFA EURO on 2015年11月14日

RESULT:Norway 0-1 Hungary#EURO2016
Posted by European Qualifiers on 2015年11月12日

この通り、しっかりとユニネームがプリントされていた。

今後、アジア最終予選を戦うことが濃厚な日本代表。選手の背中にも注目してみるとおもしろいことが分かるかもしれない。

【外部リンク】FIFA - 2018 FIFA World Cup Russia™ REGULATIONS(PDF)