カンボジア戦でアピールを期す槙野。押し込む展開が予想されるなか、ゴールで存在感を示したいと意気込む。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 11月15日。カンボジアに入ってからの最初の練習で、槙野は人工芝のピッチに苦戦していた。なんでもないドリブルでも、足を取られてボールコントロールが上手くいかない。ただ直前練習が行なわれた17日には、そんなシーンはほとんど見られなくなった。
 
 カンボジア戦では、相手云々よりむしろピッチ、ボール、スタジアム周りなど慣れない環境面に不安が残る。何度でもチャレンジができる攻撃陣とは違い、ひとつのミスが命取りになるため集中力の持続が求められるDFにとっては、想像以上にヘビーな試合になるだろう。
 
 ただ槙野は「まあ、日に日にいけていると思います」と順応に手応えを得ながらも、「ボールスピードや跳ね具合は計算してやらないといけないと思いますが、(どうしても)ミスは起こるので。大事なのはミスした後だと思います」とある程度割り切った姿勢を取っている。確かに、ミスは起こりうる。問題はそれをどう挽回し、相手に付け入る隙を与えないか。あらゆるケースを想定して、槙野は試合に臨むはずだ。
 
 シンガポール戦では自身の出番がなく、序列を争う森重が見せた攻撃的なプレーについて「良かったと思います」と語った。今度は自分の番――。押し込む展開が予想され、守備者としての見せ場は多くないかもしれないが、アピールの準備は整っている。
 
「自分の席は自分で守らないといけない。新しく入ってくる選手は奪いにきます。与えられたこと、監督の求めるものプラス、自分の良さを出していきたい」とし、具体的なビジョンを次のように設定した。
 
「FKにしろ、CKにしろ、セットプレーは自分の良さだと思います。そういうところでゴールを増やしていかないといけない」
 
 真剣な表情で臨戦態勢を整える。しかし一方で、彼らしい“サービス”も忘れなかった。年内最後の試合と相性が良い岡崎について話を振られると、「槙野で終わりたいね(笑)」とコメント。ぜひとも有言実行に期待したい。
 
取材・文:増山直樹(サッカーダイジェスト編集部)