セントラル短資FXが提供するシステムトレードのプラットフォームである「セントラルミラートレーダー」に2015年10月26日から、「ヘッジファンドストラテジ」が導入された。インディ・パの代表取締役である本郷喜千氏(写真:左)と、セントラル短資FX営業企画部の櫻井景介氏(写真:右)に、「ヘッジファンドストラテジ」の特徴について聞いた。(全3回の1)

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 セントラル短資FXが提供するシステムトレードのプラットフォームである「セントラルミラートレーダー」に2015年10月26日から、「ヘッジファンドストラテジ」が導入された。この新しいサービスは、「セントラルミラートレーダー」を利用する投資家に、どのような新たな投資機会を提供するのか?「ミラートレーダー」の日本における代理店を務めるインディ・パの代表取締役である本郷喜千氏(写真:左)と、セントラル短資FX営業企画部の櫻井景介氏(写真:右)に、「ヘッジファンドストラテジ」の特徴について聞いた。(全3回の1)

――10月26日から「セントラルミラートレーダー」に「ヘッジファンドストラテジ」を導入しましたが、そもそも「ヘッジファンドストラテジ」とは?

本郷 「ヘッジファンドストラテジ」は、数百億円を運用している世界的なヘッジファンドが生み出したストラテジ(売買プログラム)です。これまでヘッジファンドは、富裕層や機関投資家のみに選りすぐりの投資戦略を提供してきました。そのような限られた人たちに提供されてきた投資戦略を、「セントラルミラートレーダー」用のストラテジとして一般の個人投資家の方々が利用できるように新しく導入した画期的なサービスです。

 「セントラルミラートレーダー」をご利用いただく投資家の方々は、各種のストラテジのリストから「ヘッジファンドストラテジ」を選ぶだけで、ヘッジファンドの投資戦略によるシステムトレードが簡単に始められます。一部の富裕層だけに限られていたヘッジファンドの手法を、一般の方々が広く簡便に利用できるようになったのは、「ミラートレーダー」を開発するTradency社が、個別のヘッジファンドに対して、その運用戦略をミラートレーダーが利用することに同意を得ることに成功したためです。

 ヘッジファンドは、そもそも大多数の投資家が気付いていない投資チャンスに着目した投資をすることに特徴があるため、表立った動きをしない存在です。為替市場では、ジョージ・ソロスがイギリス・ポンドをターゲットとして大規模な売りを行い、イングランド銀行(中央銀行)と戦って大きな勝利を得たとされる1992年〜94年頃から、話題に上るようになってきました。

 その後、アジア通貨危機(1997年)やロシア危機(98年)、ブラジル危機(98年〜99年)など通貨が大きな変動局面を演じるたびに、市場混乱の原因の一つに「ヘッジファンドの暗躍あり」といわれ、何か恐ろしい存在であるかのように見られてきました。

 しかし、そもそもヘッジファンドの「ヘッジ」とは、リスクをオフするという意味の金融用語です。ヘッジファンドには様々な種類がありますが、本質的にはリスクを極限まで減少させつつ、絶対リターンを求める取引手法を行う集団です。すなわち、マイナス方向での値動きは出来る限り減少させるよう、リスク管理を行っています。

 そして、2000年代に入ると、ヘッジファンドの世界で「アルゴリズム取引」(コンピュータを利用して特定のルールによって実行される自動売買取引)が急速に普及してきました。アルゴリズム取引は「ミラートレーダー」の取引形態そのものであるので、Tradency社は、実績のあるヘッジファンドを訪ね歩き、ヘッジファンドの運用戦略を「ミラートレーダー」に取り入れる努力を重ねてきました。それがようやく実を結んだのです。これは、世界で唯一「ミラートレーダー」が実現した新しい取引手法といえます。

――「ヘッジファンドストラテジ」は多種多様であり、戦略に大きな幅があると思うのですが、「ミラートレーダー」が採用しているヘッジファンドには何か特徴があるのですか?