攻撃で新境地を開こうとする山口「まさに今、何をやれるかが試されている」

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 中盤でのつぶしでは日本一、「デュエルの王」としてハリルホジッチ監督の信頼も厚いMF山口蛍(C大阪)が、攻撃面で一つ上のレベルを目指すことを誓った。

「監督にも守備はもちろんのこと、攻撃の部分も求められていると思うので、そこは出して行きたい」。17日のW杯アジア2次予選・カンボジア戦に向け、プノンペンでの練習をスタートさせた山口の口調は熱かった。

 3-0で快勝した12日のシンガポール戦。ダブルボランチの一角としてMF長谷部誠とコンビを組んだのは、司令塔タイプのMF柏木陽介(浦和)だった。柏木はワンタッチのショートパスでチーム全体のリズムをつくり出し、グラウンダーのスルーパスや浮き球のパスで巧みに相手ディフェンスの裏を突き、チャンスを量産。ビルドアップの部分で指揮官から高く評価された。ベンチで見ていた山口は大いに刺激を受けた。

「相手があれだけ引いている中で、(柏木)陽介くんの特長はまさしくあそこにあると思ったし、あれを僕に求められても自分の特長とは違う。ただ、自分もああいう役割はやっていかなくちゃいけないと思う」

 自身が言うとおり、山口と柏木はタイプが違い、守備面では上回っているという自信があるはずだ。しかし、格下相手のアジア2次予選では守備でチームに貢献する場面が少ないのが実情。自然と攻撃面で求められることの比重が高くなることは山口も分かっている。

 中盤の底でゲームをコントロールし、チャンスにも絡んで行くこと。カンボジア戦で出番が回ってくれば、高い位置で攻撃参加する回数を増やしたいという考えを持っている。

「カンボジア戦でも自分たちが持つ時間は長くなると思う。シンガポール戦のようにしっかりパスをつなぎながら、崩していくというのは必要になってくる。僕自身、これからもう一個上に上がっていくためには、まさに今、何をやれるかが試されていると思う」

 この日の練習では、ボランチからトップ下に縦パスを入れ、トップ下がスルーすることでディフェンスの裏を突くという「引いた相手を攻略するソリューション」の新バージョンを繰り返し行った。

「人工芝はボールが走らないし、思ったより跳ねることもある。ボールをつないでいる段階でミスが出て、カウンターを食らうというのが一番怖いし、ラストパスで精度が落ちてしまうというのもある。そこはもっと練習していきたい」

 攻撃面で進化を見せようとする山口に注目だ。

(取材・文 矢内由美子)


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