ワンタッチパスで秀逸リズムをつくった柏木が考える次の課題とは

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 シンガポール戦でハリルジャパンの攻撃を活性化させる巧みなゲームコントロールを見せ、3-0の快勝に大きく貢献したMF柏木陽介(浦和)が、新たなテーマを見据えて次の一歩を進み始めた。

 ヒントは友人や知人から送られてきた大量のLINEメールの中にあった。

「昨日の試合は反響が大きかった。知り合いがLINEで記事(のリンク)を送ってくれるのでそれを見ると、元プロの方たちには“相手のレベルが上がって当たりが強くなったときにどれだけできるかが課題”と言われていた」

 うなずきながらそう明かしたのは、柏木自身が同じことを課題として考えていたからだ。シンガポール戦では、長短織り交ぜたリズミカルなパスワークで相手守備のほころびをつくったが、自在なプレーを可能にしたのは相手の寄せが厳しくなかったという理由も大きかった。

 だが、体格の大きな相手、レベルの高い相手と戦ったときに同じプレーができるかどうか。「当たりが強くなったときにどうか。自分もそこだと思っている」と、柏木は新たなテーマを口にした。

 一方で、組み立てに関しては相当な手応えを感じている。例えばFW本田圭佑とのワンタッチのパス交換で相手数人をおびき寄せ、裏のスペースをつくってから意表を突くスルーパスを出したシーンについては、「意味がないように見えるパスも意味がある」と自画自賛した。

 中盤の底でゲームメイクをするということに関しては、今回柏木が付けている背番号7を長年つけてきたMF遠藤保仁(G大阪)を意識している。遠藤がピッチで描き続ける、状況に応じてのパスワーク、ポジショニング。そこに「今まで代表には左利きのボランチがあまりいなかったと思うので」(柏木)と、左利きならではのアクセントが加わることをイメージしている。

 この日はシンガポール戦に先発したグループで軽めの練習を終えると、FW武藤嘉紀、DF吉田麻也と3人でピッチに残り、早川直樹コンディショニングコーチの指導を受けながら体幹トレーニングに汗を流した。「カンボジア戦は出るか出ないか分からないけど、しっかり準備をしていく」と意欲的な目を見せた。

(取材・文 矢内由美子)


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