指揮官絶賛、元同僚も驚嘆…ハリルJ初出場の金崎が“一発回答弾”

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[11.12 W杯アジア2次予選 日本3-0シンガポール シンガポール]

 一発回答だ。ハリルジャパン初選出のFW金崎夢生(鹿島)がセンターフォワードで先発出場。前半20分、FW本田圭佑の右クロスをFW武藤嘉紀が頭で落とすと、ゴール正面の金崎が胸トラップから左足ボレーでゴール右上隅に突き刺した。

 記念すべきA代表初ゴールが貴重な先制点。得点後はベンチに向かって一直線で走り、バヒド・ハリルホジッチ監督とハイタッチをかわすと、控え選手たちの輪に飛び込んだ。

 先制後もピッチを躍動。前半30分、力強いドリブル突破から左足ミドルを放つと、後半13分にはDF酒井宏樹のスルーパスに抜け出し、GKと1対1の絶好機を迎えた。シュートは惜しくもGKの好守に阻まれ、後半35分、MF長谷部誠の右クロスに右足ボレーで合わせた場面はオフサイドの反則を取られた。

 前線から献身的な守備を見せ、攻守に存在感を発揮し、フル出場。指揮官の期待に応えるパフォーマンスだった。5年ぶりの代表復帰。代表戦先発は10年1月6日のアジア杯予選・イエメン戦以来、2試合目だったが、この間の成長ぶりには元チームメイトも目を細めた。

 大分時代の07年から09年までチームメイトだったGK西川周作(浦和)は「(ハリルジャパンで)初先発とは思えないプレーだった」と驚嘆。「Jリーグでも彼は縦に速いし、パワーもあるし、キープ力もある。海外に行って、一つ大きくなったように感じる。一緒にやってみて、自信が(プレーに)表れていた」と証言した。

 この日は金崎、西川のほかにも、MF清武弘嗣、DF森重真人といった元大分の選手が4人同時に先発。試合後のテレビインタビューで金崎はこの日が26歳の誕生日だった清武の名を挙げ、「キヨが誕生日だったので。ずっとキヨとはやってきたので、この場で一緒にプレーして、ゴールできてうれしかった」と喜びを表現していた。

 10年に大分から名古屋に移籍した金崎はその後、ドイツのニュルンベルク、ポルトガル2部のポルティモネンセでプレーし、今季から鹿島に期限付き移籍で加入した。主に2トップの一角を任され、ここまでリーグ戦27試合に出場し、9ゴール。ナビスコ杯では決勝戦でのゴールを含めて5戦5発を記録し、鹿島の3シーズンとなるタイトル獲得に大きく貢献した。

 5日のメンバー発表会見で「我々は真ん中に少しパワーが足りない。センタリングを有効に活用できる選手がいないか探していた」と、金崎招集の理由を語ったハリルホジッチ監督は試合後の記者会見で「金崎は難しい1点目をかなり美しく決めてくれた。もっと点を取れる可能性もあった」と絶賛。新たな点取り屋の台頭がチームを活性化させるのは間違いない。

(取材・文 西山紘平)


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